２３話 ページ27
「…神よ。世の全てを創りたもうた偉大なる我らが神よ。今、二つの魂があなたの元へ帰りました。」
哀れな魂に安息と救いを与えたまえ────
そう言い放つ男の目は、赤かった。
─────────────────────
「(……ニーナ。)」
Aは思わず口を手で覆ってぐっと目を瞑り、せり上がってくる吐き気を抑えた。
「おいおいマスタング大佐さんよぉ」
血なまぐさいにおいが、部屋一帯を支配している。
「俺ぁ生きてるタッカー氏を引き取りに来たんだが…」
死体連れ帰って裁判にかけろってのか？
男が親指を立てて指している方向には、大きな布が被せられている。それはつい先程までは生きていたタッカーだった。隣には、同じように血まみれの合成獣が横たわっている。
「たくよー、俺たちゃ検死するためにわざわざ中央から出向いて来たんじゃねぇっつーの。」
マスタングは額に手を当て溜息をつく。こうなってしまったことを悔いているようだった。
「こっちの落ち度は分かってるよヒューズ中佐。とにかく見てくれ。」
「ふん…自分の娘を実験に使うような奴だ。神罰が下ったんだろうよ。」
そう言いながら、ヒューズと言われた男は布を少しだけ捲る。そして中を見ると、思いっきり顔を顰めた。
「うええ……案の定だ。外の憲兵も同じ死に方を？」
「あぁそうだ。まるで内側から破壊されたようにバラバラだよ。」
タッカーの見張り役として派遣されていた憲兵達も、血まみれで倒れていたのだ。
ヒューズはハンカチで手に付いている汚れた血を拭いながら、隣にいる大柄な男に問いかけた。
「どうだ、アームストロング少佐。」
「えぇ、間違いありませんな。」
────“奴”です。
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キラ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2018年11月3日 17時) (
レス) id: 4b08e8e764 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - エド落ちｷﾀあああ！ (2018年9月30日 12時) (レス) id: 4351e9dc27 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - すごいなあ、彼女ちゃんは身体はってでも、二人を守ろうしたのね、それにエドは彼女ちゃん好きなんだ次回はどうなるのかな楽しみです (2018年7月3日 8時) (レス) id: 593bd57e41 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶる(プロフ) - 晋陽さん» ひぇぇぇコメントありがとうございます！！頑張ります！これからも宜しくお願いします！ちなみに私もグリリン好きです← (2018年1月29日 22時) (レス) id: 88c9b03fcd (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - とっても面白いです！更新頑張って下さい！ちなみに、グリリンが好きです！← (2018年1月29日 19時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まーぶる | 作成日時：2017年12月27日 13時
