3話 ページ3
「乗っ取られたのはニューオプティン発特急〇四八四〇便、東部過激派“青の団”による犯行です。」
「声明は?」
「気合い入ったのが来てますよ。読みますか?」
「いや、いい。」
軍服を着た男性と、その男の部下と思われる女性はやり取りをしながらも早足で廊下を進んでいく。そして、目的の場所までたどり着くと、勢いよく扉を開けた。
「どうせ軍部(われわれ)の悪口に決まっている。」
「ごもっともです。」
扉の奥では、やはり慌ただしくなっており、皆自分の役割についているようだ。
「要求は、現在収監中の彼らの指導部を解放する事。」
「ありきたりだな。──で、本当に将軍閣下は乗ってるのか?」
すると今度は、別の部下の者が答える。
「今確認中ですがおそらく。」
「困ったな、夕方からデートの約束があったのに。」
溜息をつきながら残念そうに言うが、全く以て場違いな発言であることは、その場にいる全員が思ったことだった。
「ここは一つ、将軍閣下には尊い犠牲になっていただいてさっさと事件を片付ける方向で…」
「バカ言わないでくださいよ大佐。乗客名簿あがりました。」
数枚手渡された紙を受け取り、上から順に見ていくと、確かにそこには……
「あー本当に家族で乗ってますねハクロのおっさん。」
「まったく…東部の情勢が不安定なのは知っているだろうに、こんな時にバカンスとは……あぁ、諸君。」
と、名簿をひと通り見ようと視線をしたにずらしていくと、もう一つよく見る名前を見つけた。その名前を見るや否や、ニヤリと笑を零した。
「今日は思ったより早く帰れそうだ。」
鋼の錬金術師が乗っている────────。
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キラ(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみに待ってます! (2018年11月3日 17時) (レス) id: 4b08e8e764 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - エド落ちキタあああ! (2018年9月30日 12時) (レス) id: 4351e9dc27 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - すごいなあ、彼女ちゃんは身体はってでも、二人を守ろうしたのね、それにエドは彼女ちゃん好きなんだ次回はどうなるのかな楽しみです (2018年7月3日 8時) (レス) id: 593bd57e41 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶる(プロフ) - 晋陽さん» ひぇぇぇコメントありがとうございます!!頑張ります!これからも宜しくお願いします!ちなみに私もグリリン好きです← (2018年1月29日 22時) (レス) id: 88c9b03fcd (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - とっても面白いです!更新頑張って下さい!ちなみに、グリリンが好きです!← (2018年1月29日 19時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まーぶる | 作成日時:2017年12月27日 13時