十三花咲いて。 ページ19
練習が終わり、各自が食堂に集まっている時。
「…ごめんね。今までずっと大事にしてきたのに…。汚れちゃうね…」
Aは一人、友達のサッカーボールを持ち、とある場所へと向かっていた。
「…ここ、だよね。響木さんの言ってた空き地って…」
「…命情?」
「…っ!?(ﾋﾞｸｯ」
いきなり名前を呼ばれて一瞬怯えたが、振り返るとそこには見知った顔が。
紫色の鳥の翼のような独特なヘアスタイル。
「…飛鷹くん?」
「……お前も、響木さんに…?」
「…ぅん(ｺｸ」
会話が途切れ、お互い何も話さずに時間が経過していく。
すると
響木「揃ったか…」
飛鷹・貴「「響木さん!」」
二人が待っていた人物、響木がやってきた。
二人がこの空き地に来た目的…それは、サッカーを教えてもらう為であった。
二人とも今日の練習で失敗ばかりだったのに責任を感じているようだ。
飛鷹は地面に描かれたサッカーボールを蹴る練習。
Aはボールのコントロールの練習だ。
「……っ」
地面に置かれた、ずっと大事にしていたサッカーボール。
Aにとってこのボールは、とても大切な唯一の『友達』なのだ。
その『友達』を蹴ることなど、Aにはとてもできない。
「………っ!…んぅ!(ﾌﾞﾝ」
目をつむって足を振り上げる。
だが
「あ、うぁあっ!(ﾄﾞｻｯ」
目をつむっていた為空振り、そのまま勢い余って後ろへと倒れ込んでしまった。
響木「A、何をしている!そのボールは、お前の友達なのだろう?」
「…っ、はい…。」
響木「だったら逃げるな!サッカーボールは、
サッカーが好きな奴に蹴られるのが好きなんだ!」
「……!」
―わぁ!見てよA!あの子達、またサッカーやってる!―
―ほんとだ…!いいなぁ。私も、「入れて」って言えたらいいのにな…―
―フフ。でも、本当に楽しそう。見てるこっちまで笑顔になるね―
―うん。…お姉ちゃん。今度さ、私たちもサッカーやってみようよ…!―
―えぇ!(ﾆｺｯ―
脳裏によみがえる、幼き日々の思い出。
「サッカーが…好き……。」
響木「あぁ。その想いをぶつければ、サッカーだって答えてくれる。
…嫌われることなんて、絶対にないからな。」
「…! はいっ!」
澄んでいて力強い声は、一番星が輝く空に高く響いた。
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遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2020年5月20日 23時) (
レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
みっくす。 - この小説、とっても面白いです！！逆ハーってのがいいですね！ 更新待ってます！ (2019年4月14日 15時) (レス) id: ebaa9545e3 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - この小説最高です、逆ハー原作なのが最高です！不動と鬼道最高です！更新再開楽しみにしています！頑張って下さい！ (2018年10月14日 18時) (レス) id: 097333551a (このIDを非表示/違反報告)
クレア - この小説大好きです！続きがみたいです！更新お願いします･ﾟ･(｡>д<｡)･ﾟ･ (2018年5月11日 22時) (レス) id: e762c2a0b2 (このIDを非表示/違反報告)
華衣 - このコメント、小説を見ているならこの小説を更新してください。この小説が好きなんです！！ (2017年5月28日 16時) (レス) id: 9a19707e3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽよよ☆ | 作成日時：2014年11月2日 15時
