人格9人 ページ13
波紋の呼吸の修行、いろんな人格との夢の中での戦闘訓練を兼ねたタイマン喧嘩、勉強、人格の能力の特訓勉強、海浜公園のゴミ拾い、勉強、体力づくり、勉強。
勉強、勉強、勉強。
頭がいいわけじゃないし、雄英の模試だってE判定だった私はとにかく勉強した。糖分バリバリ食いながら勉強した。
……途中で無理がたたったらしく熱も出した。
親には「なんでこの時期に熱なんて出すの？」と怒られた。どーでもいい。
大好きなアニメやゲームは「サボったら捨てる」と人質…物質？に取られていたから、それを取り戻すためにも勉強した。
受けられる高校は1校だけ。滑り止めも何もなし。それでいて唯一受けられる高校は偏差値70越え倍率300越えの超難関校。そして落ちたら家を追い出される……控えめに言ってイカれてる。
それでも勉強し続けた。死にそうだったし死にたかった。でも自分で死ぬのは怖いし、何よりそれは私の人格達も纏めて殺してしまうことになるから、逃げるように勉強した。
……とにかく必死だった。死活問題だったんだ、私にとっては。
そして次の模試の時期。
……B判定にまで繰り上がっていた。国語だけ見ればAに食い込んですらいる。
「…………よし」
ひとまず、ってところだ。
模試がうまくできていても、本番で躓いたらそれこそ詰みだ。その時は本当に死ぬしかなくなる。おふざけとか、オタク特有の誇張表現とかじゃなく、本当に。
──そう。私はこの試験に落ちたら、死ぬことに決めたのだ。
人格達とも相談済み。人格に説得されて、ボロボロ情けなく泣きながらも折れない私を見て諦めてくれた。
ごめん、ごめんなさい。私の勝手な都合にお前らを巻き込んで。殺してしまうことになったらごめんなさい、ごめんなさい。どうかわたしをゆるさないで。
そしたら人格たちは、「まだ完全に受け入れたわけじゃない。本当に死にかけたら、どんな手を使ってでも止めてやる」と、言ってくれた。
中学3年生の春。
私はその言葉に、また泣いた。
声を上げたら家族にバレてまたグチグチと文句を言われるから、こっそり、ひっそりと。
生まれつき右の首筋の後ろ側にある星型のアザをなでると、内側からジョセフや承太郎などの、「同じアザを持つ人格たち」がそっと、私をなでてくれた。
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リリィなモモ(プロフ) - これめっちゃくちゃ続きが気になる…更新日が約3年前… (1月31日 20時) (
レス) id: 6ff453207e (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - 設定や描写が凝っていてすごく面白かったです！更新待っています (6月8日 22時) (レス) @page14 id: 52318af24f (このIDを非表示/違反報告)
忍者しか勝たん - なんか、、本当にすごい(語彙力無くてすみません)更新良ければ頑張って下さい (6月6日 13時) (レス) @page14 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 一緒に合作しませんか？ (2021年9月7日 22時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年9月7日 22時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっくりみーさん | 作成日時：2017年5月13日 22時
