黒バス 短編集 【オレンジ】

【計画通り】　緑間真太郎　美咲ｓリク ページ6

いつも、いつも、シュートを放てば決まるアイツ。
　
『キセキの世代』とかそんな１人らしいけど、そんなことどうでもいい！
　
ただ、絶対にあんな自己中、好きになんてならない。
　
　
「緑間っ！！あんた我が儘言い過ぎやねん！」
　
バッシュの音が聞こえない休憩中の体育館にうちの声が響く。
　
「我が儘ではない。まず、マネージャーは選手の望むモノを与えるべきなのだよ。」
　
と、屁理屈にも聞こえる理由を並べて、うちに小銭を渡す。
　
「早く行きたまえ。休憩が終わってしまうだろう？」
　
うちに追い討ちをかけて、強引に行かせたのだ。
　
まず、『おしるこ』という練習中に飲むモノではないモノを買いに！
　
「何やねん！キセキの世代やからって！！」
　
ぶつぶつと言いながらも、うちは体育館から離れた自動販売機まで歩く。
　
しかし、その自動販売機のおしるこは売りきれで購買まで買いに行くハメになった。
　
「うっとしいぃ！！」
　
その頃…─。
　
「なぁ、真ちゃん。」
　
「何だ、高尾。まず、そのあだ名をどうにかするのだよ。」
　
「まぁまぁ。でさ、他にも同い年のマネ居んのにさ、どうしてAちゃんな訳？」
　
「そんなの決まっているのだよ。」
　
緑間が眼鏡を光らせ、不適な笑みを浮かべていたことはうちは知らん。
　
「緑間っ！買ってきてやったで！…高尾、どうしたん？」
　
帰ってきた時、何処か高尾の様子が変やったんにうちは気づいた。
　
「な、何でもない…。」
　
でも、高尾は否定してどっかに逃げるように走っていった。
　
「そや。買ってきたんやから、少しは感謝しぃや。」
　
いつもなら、「マネージャーの仕事なのだよ」とかで礼なんてされたことない。
　
だから、一切期待などしてなかった。
　
「あぁ、感謝してやろう。」
　
「な、何やねんな！///何で今日は素直やねん。」
　
　
計画通り
　
もう少しで、お前は俺を好きになるのだよ。
　
　
(あー、もう調子狂うわ！///)
　
(何処に行く？)
　
(は？高尾と喋りに…)
　
(簡単に行かせないのだよ。それに、もう休憩時間は終わりだ)

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