黒バス 短編集 【オレンジ】

【構って】　赤司征十郎　美咲sリク ページ22

うちには、彼氏が居る。
　
やけど、その彼氏さんはうちのこと構ってくれへんのです。
　
うちのこと、本間に好きなんやろか。
　
　
「赤司、うちのこと本間に好きなん？」
　
机に座って、読書に耽っている赤司にうちは問答無用に問う。
　
「なぁ、聞いとるん？」
　
返答は、なし。
　
いつもこの調子で、好きだとは答えてくれん。
　
「お願いやから、少しは構ってーな。寂しすぎて、お腹痛くなるわ。」
　
そう思ってくると、本当に痛くなってきてもうた。
　
でも、やっぱ赤司は無表情のまま本とにらめっこ。
　
「ぶぅ…、もうええよ。」
　
ぷいっ、とそっぽを向いて、机とうちはにらめっこを始める。
　
「A、邪魔だ。」
　
いつの間にか、読書は終了していて、
　
赤司はノートを開いて、今日のメニューを組み立てていた。
　
「もうっ！うちのことは、どうでもいいんやね。」
　
我慢の限界というもんは、うちにもある。
　
いい加減、その態度に限界を感じたんや。
　
「赤司なんて、」
　
「本当に僕を嫌いになれるのか？」
　
「…え。」
　
ノートに視線を注ぎながら、赤司はそううちに尋ねた。
　
「え、あ、…」
　
「ほら、嫌いになんてなれないんだろう。」
　
負けた。
　
完璧にうちの負け。
　
惚れた側の弱みみたいなもんやろう。
　
「知ってるんなら、少しは構ってーな！！」
　
「なら、今日僕の家に来るかい？」
　
「…遠慮しとくわ。」
　
　
構って
　
と、頬を膨らませて訴える君が可愛くて仕方ない。
　
　
(…行ったら、何されるか分からんわ)
　
(A、強制だ。これは、決定事項)
　
(は！？え、あ、無理。)
　
(決定事項だ)
　
　
美咲s
　
赤司、ツンデレじゃなくなってますよね…。
　
どっちかというと、ドS…。
　
　
本当、すみません。

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