新人ライバーは小説家志望！その６ (ページ9)

今日:12 hit、昨日:4 hit、合計:11,458 hit

・・・・ページ9

「美乃だ。本当に小さいね、小さい頃から美乃は可愛かったんだねぇ」
『か、翔さん、あの。抱っこは…』
「いやマジで可愛い天使か？天使だったのかも」
「夢追さん落ち着いてください空中さんが困惑しています」

合流した夢追は一目散に美乃の元に向かい、彼女を抱っこしては可愛い可愛いを連呼している。普段あまりそういったことを言わない彼からの言葉に、本人は脳がキャパオーバーしかけていた。

「普段ああいう態度ではないんかな」
「恋人の前ではスマートな男なのかもしれませんね。高校生の前でイチャつくのは気に障りますが」
「美乃ちゃん可愛すぎるからしょうがないか」

『翔さん、アルバムどう？』
「凄く良い出来になったと思うよ。楽しみにしてて」
『うん』

一番気にするのがそこなのか、やはりクリエイターとしての心配が勝るのかと加賀美はふと思う。2人の会話に混じるように、剣持のデータ削除の完了を伝えれば真剣な顔で感謝される。

「ガチの人にデータが行くのが一番怖い」
「それは本当にそう」
「あとでちゃんと夢追さんにも渡すつもりだったのに」
「その後もちさんが持ってるのが怖いんだって！」
「僕の何が怖いというんです！子どもの未来を保護したいだけなのに！」

「それよそれ」
「剣持さん凄いっすね」
「もちさんこわいよぉ」
「晴が怖がっとるでもちさん」
「味方がいない！くそぅ！」

その後、スタッフからメールで「10分後にバグが直る」ことが通達された。剣持は絶望した。

「くっそおお！この楽園が終わってしまう！」
「楽園だと思ってるのもちさんとか詩子さんぐらいだよ」
「早く桜魔にもどってろんぶん書きたい…」

『つかれた』
「色んな方々に可愛がられてましたからね…」
「ただでさえ子どもの姿は疲れるでしょ。お疲れ様、今日は俺が料理作るよ」
『たすかる』

・

「『戻った～！！！！！』」
「良かったですねお2人とも」
「一時はどうなるかと思ったぜ」

「ローレンとハヤトもふわっちも本当にありがとう…今度奢らせて」
「そんな良いのに…」
「ローレンさん諦めましょう、夢追さんは何が何でも奢ろうとしますよ」
「じゃあ今度お願いシャス」
「あざーっすゆめおさん！」
「僕にも奢れよ！」

・

「はぁ、小さい美乃を膝の上で可愛がりたかったなぁ」
『そんなに良かった？』
「まぁレアだからっていうのもあるけど、そりゃ僕の可愛い彼女様が可愛くなったら嬉しいでしょ？」
『…ふーん』