小っちゃくなっちゃった！？ ページ5
とある日のこと。
美乃はローレンと事務所でたまたま会い、休憩所で談笑していた。
すると突然、ライバー用スマホから連絡が両者にあり、怪訝な顔でその内容を確認した。
「えー、なになに。【システムにエラーが発生し、ライバーの体が幼くなるバグが検出されました。自宅にいる方は自宅待機。外にいる方は人目のつかない場所に移動。事務所にいる方は事務所待機でお願いいたします。また、症状が発生した方はマネージャーに報告お願いいたします】」
『…』
「なーんかアニメみたいなことが起きてんなぁ。まぁ事務所にいるし、一旦待機で…美乃？」
スマホから顔を上げた瞬間、横にいたはずの美乃の姿がなく、まさかという思いで目線を下に降ろせば。
『……』
幼くなった美乃がこちらを見上げていた。
「マーーーーー！！！？？」
一瞬思考が止まったものの、先に連絡が来ていたおかげで立ち直りが早かったローレンは、美乃に目線を合わせる。
「美乃大丈夫か？どっか体痛いとか…ていうか俺のこと知ってる？」
『だ、だいじょぶ。記憶とかはそのままみたい』
滑舌が少し悪い、というかたどたどしい。幼い子供特有のあどけなさがある。ローレンは身長から推測して4・5歳だと判断した。176cmの自分を見上げるのはきついだろう、と触れる許可を得てから美乃を抱き上げる。
「この服着てからはまだ今日煙草吸ってないから臭くはないと思うけど…平気？」
『うん、臭くないよ』
「うっし。まずはベンチあるとこまで移動するか。ここ椅子ねぇし。その間にマネさんに報告しときな？」
『うん………顔認証反応しない』
「うん、そうだね、そりゃそうだわ。OK一旦俺からするわ。あと顔認証のことも俺が…あっ」
廊下の奥から早足でこちらに近づいてくる音がしたので振り返れば、ロフマオの4人だった。ローレンは一瞬で危険を察知した。まっずい。
「おやおやおや、その子は空中さん。いや美乃ちゃんかな？こんにちは」
「待ちなさい剣持さん！ありえんぐらい俊敏！」
「にゃはは、もちさんきもいっすね！」
「あ！よっちゃんも縮んだんだね！お仲間だ！」
ジリジリと美乃に近づく変質者と、それを追いかけてきた加賀美。小さくなった甲斐田とそれを抱っこする不破。
「美乃、剣持さんのことは無視して良いから」
「ローレンは煙草臭くないですか？僕は高校生なので何の臭みもありません。抱っこしてあげますよ」
「やめなさい剣持。私は大人として貴方を通報しなくちゃいけなくなる」
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作者名：ヨッシー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/zyoui1/
作成日時：2023年10月8日 14時
