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ベッドに潜ったミズキはすぐに寝息を立てながら眠りについた。一応俺部屋にいるんだが。男として見られてないのか?もしや。ぺろさんはご主人が寝たのを見て、同じベッドに上がりミズキにぴったりくっついて眠った。仲良いなこの家族。
部屋のソファに座り、ふーっと息を吐く。事態は想像以上に深刻だった。自分が警備部隊所属じゃなかったら上手く対処できなくて事態を悪化させていたかもしれない。
それから暫くした後、エバさんとパタ姐が部屋に来た。その音に起きたぺろさんはエバさんとパタ姐の匂いを嗅ぐ。事前に2人にはぺろさんと避難したことは伝えてるから大丈夫だろうけど。
「初めましてぺろさん!可愛いなぁ!」
「人懐っこい子だね。僕大きいから吠えられちゃうと思った」
「多分ミズキ寝てるから静かにしてんだろね」
「賢くて良い子だなぁ〜わしゃわしゃ」
「ミズキくん寝てるのかい?」
「おぉ。ちょっと安心して寝たっぽい。ぐっすりよ」
「へぇ〜安心したのか〜。ふーん」
「何だよパタ姐」
「いやぁ別に」
2人に飲み物を出して、雰囲気が真剣なものになっていく。
「説明、聞かせてもらっていいかい?」
「あぁ、どこから話したもんかね」
そこから俺は、事務所から出たときに偶然ミズキと母親のやりとりを見て、録画しつつ最終的に間に入って止めたこと。ミズキの携帯を鳴らしていた正体、などを話した。
「実の娘に手を上げるなんて…」
「許せないんだぞ!しかも湿布貼るほどの威力なんて…!」
「それなんだけど」
母親の慣れた様子。そして何より、髪を掴まれそうになったミズキの姿勢も。
「日常的だったんじゃねぇかな」
「…!」
「え?」
「どうしてそう思ったんだい?」
「母親が人を叩くの慣れてそうだった、っていうのもあるし。ミズキが髪掴まれそうだったとき、受け身を取ろうとしたんだよ」
「…っ」
ボディガードでそういうやりとりを目にしたことがあるパタ姐も、武術の心得があるエバさんも、俺の言葉の意味を理解した顔をしてた。母親は加害に慣れてたし、ミズキは被害に慣れていた。
「親御さんと仲が悪いんだろうと思っていたけれど、ここまでとは」
「俺もう事務所に伝えるべきだと思う。こういうのは、第三者が入った方が良いんだろ?」
「そうだね。その辺りの話はミズキ君も含めて話そう」
「パタ姐は、ミズキが日本に行くとき護衛してやってほしい」
「任せろ!」
後は本人の意思がどうかだが。一通り説明したし、ミズキ起こすか。
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ヨッシー(プロフ) - 529zinbeizameさん» ありがとうございます!頑張ります! (9月20日 20時) (レス) id: 0cce0d85d6 (このIDを非表示/違反報告)
529zinbeizame(プロフ) - 作品の感じとっても好きです!更新されるの楽しみに待ってます📣📣 (9月20日 16時) (レス) id: c26de05c7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヨッシー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/zyoui1/
作成日時:2023年9月18日 18時