第58輪:対面 ページ9
「改めてよろしくね」
「はい、こちらこそ」
2人は照れ臭く頰を染めお互い顔を背ける
チラッチラッと目線が交われば面白おかしく笑った
そして今日はもう遅いからAは家に帰る
眠りにつき夢の中へと意識が飛ぶ
「…」
Aは目を開けば目の前は真っ白な宮殿の中で
誰1人人の気配がなかった
直感でここは夢だろうと察しては真っ白で大理石みたいな床の上をゆっくりと歩く
歩いていけばそこには大きな椅子に座る1人の女性がいた
こちらに気付いたのかゆっくりと顔を向けばそれはもう1人の自分だった
女性は優しく微笑む
その表情はとても綺麗で大人っぽく華やかさがあった
過去の自分は確か今の自分より年が上だったなどAは思い出す
「あ、あの…」
『ふふ、そんな緊張なんてなさらないで?』
なんて綺麗な言葉遣いなのだろう
気品が溢れとても穏やかで見るからに優しくどこか芯が強い
前世の方のジョルノが一目惚れするのも無理はない
『私達の事を思い出してくれて嬉しかったわ
けど、分かっていると思うけど過去は過去よ、大事なのは今よ
貴方は私だから何回も同じ事を思ってるわよね』
すると先程まで微笑んでいた様子から真剣な表情へと変わりAは少し驚いた
『もしかしたら、二度と会えないかもしれないから言っておくわ
この先、貴方達にある災難が起きるわ
しんどくてジョルノと離れてしまおうと考えてしまうかもしれないけど、頑張って耐えてお互い支え合って生きてほしい』
「分かってる…そんな覚悟で私はジョルノを選んだ訳じゃないから」
その言葉を聞いて安心したのか再び微笑む
『もう時間だわ…貴方がジョルノと再び出会ってくれた事にずっとお礼を言いたかったの…ありがとう』
そう告げチュッとAの頰にキスを送りフワッと舞うように一歩後ろに下がった
そしてAは女性が消えたと同時に目を覚ました
「朝だ…」
Aはいつも通り準備を整えカバンを持ちドアを開けジョルノを迎えに行く
「おはよう!」
「おはようございます」
お互い昨日の今日で幸せな雰囲気が溢れ出していた
「WRYYYY!ジョルノ!A!」
勢いよく外に出てきたDIOは勢いよくAを抱きしめる
「え!」
「…ジョルノをよろしくな」
「…うん!」
するとジョルノはDIOを背後から蹴り倒した
「行きますよ」
走るジョルノの背中を追いかけ、ふと背中に視線をやればジョルノに見えないよう幸せそうに笑った
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作者名:ななみん | 作成日時:2019年1月1日 11時