第５２輪:夏祭り ページ3
ハワイ旅行から１月が経ったある日のこと…
「ジョルノ！」
キラキラと瞳を輝かせているDIOにジョルノは何か嫌な予感を感じ引き気味な顔をする
「今日は夏祭りだ！」
「あー、そうですね」
「そうだ！私とその一緒に…」
「行きません。マードレと行ってきたらどうです？ちょうど盆休みでしょ」
しょんぼりと落ち込むDIOを放っておいてはジョルノはAにメールを送る
もちろん、夏祭り関係のことだ
「上手くいけばAの浴衣が見れるじゃぁないか！」
ジョルノは返信を待つがなかなか返事が返ってこない
もしかして…
「バイトか…」
そして、時刻は5時
メールを送って2時間後やっと返事が返ってきた
『7時からならいけるよ！』
今頃大慌てで準備しているんだろうなって想像しながらもジョルノは鼻歌を歌いながら準備をし始める
そして2時間後…
「お待たせ！！」
「いえ、こちらこそ急にすみま…せ…」
急な誘いだから浴衣なんて全然期待していなかった
のに…
「どうしたの？」
浴衣で着ているじゃぁないか！！
「いえ…」
「浴衣急いで来たんだけど、似合ってるかな？」
「えぇ、とても綺麗ですよ」
「え、そ、そう？？」
お互い照れくさく焦れったいぐらい顔を真っ赤にしてモジモジとする
「さぁ、行きますよ！」
「そうだね！」
Aの歩幅に合わせてジョルノはゆっくりと歩き2人は目的地へと着いた
「出店がいっぱい！」
「ほんとですね」
たくさんの出店にAは食べ物中心に目を輝かせはしゃぎまくっていた
Aは食べる事が大好きな女の子なのだ
今にでもよだれが溢れそうなぐらい食べ物に食いついてはキラキラと大きな目を輝かせる
「ジョルノ！ジョルノ！あれ買いたい！」
普段は大人っぽく落ち着いているのに、こういう行事の時には子供のようにはしゃぐA
そんな姿を見ているとジョルノ自身もつられてはしゃいでしまう
「美味しい〜！！」
「美味しいですね」
綿菓子をはむはむと食べると、その時花火が上がりパッと光って咲いた
「花火だ！」
「ほんとですね」
「綺麗ね…」
ふと見えたAの横顔
それはなんとまぁ女性と少女の間をとる曖昧な女の顔に花火による光彩
花火なんかより君の方が綺麗だと
そう言えたらどれだけいいのだろう
いつも肝心な所で伝えれない
そんな自分が何より嫌いだ
そう思いを込めながらジョルノは花火を見つめていた
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作者名：ななみん | 作成日時：2019年1月1日 11時
