『咲き乱れ恋の華』【学パロ】 (ページ10)

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第９輪:顔が熱いやページ10

「うわぁぁぁぁ！！あそこにUFOがぁぁぁ！！」

ジョルノが突然そう叫べばナランチャとミスタは後ろに振り向きUFOを探している

その隙にAの手を取りその場から逃げるよう走って行った

「ちょっと～、いきなり走ることはないじゃない」

「仕方ないでしょ…」

「変なジョルノ！」

ふん！と首を振れば少し不機嫌そうに顔を歪める

「なんで、そっちが不機嫌なんですか」

「別にそんなことないわ」

「…こっちが怒りたいですよ」

「なんでよ！？」

「ミスタにかわいいって言われて喜んでるくせに」

「それ今関係ないでしょ！？」

Aはこの時、訳が分からなかった

なぜ彼が意味不明な態度でありながら不機嫌なのも心当たりが全くなかった

ジョルノ自身も別に付き合っていないのに、自分の醜い嫉妬で怒るのはダメだと分かっていても…

自分の黒い感情が止まらなくなってしまっていた

「だってそんなの普段からかわいいなんて言われてないもの！女の子なら誰でも言われて嬉しいはずよ！」

「普段からって…」

僕なんかいつも心の中だが、かわいいと呟いているのに…

やっぱり言葉にしなきゃダメなのだろうか

「A…？」

「ん？」

ジョルノは顔を近づきソッと耳元でこう囁いた

「僕はいつもそう思ってますよ」

「え？」

「じゃ、僕は用事があるので先に帰りますね」

そう言い残しては、ジョルノは急いで帰って行った

「なんなのよ…」

Aはしばらく立ち竦んではジョルノに言われた言葉を思い出していた

いつもとは違う雰囲気にAは少し動揺していたのだ

少しだが、心臓の音が早くなっている

「顔が熱いや」

一方ジョルノは、家に帰ってはすぐに自室へと向かいベッドに寝転がる

「僕は…なんてことを…！」

まだ、告白もどきをしないと決めていたのに絶対に気付かれてしまった…

明日からどんな顔をすればいいのだろう

そう考えただけで、胸の鼓動が早くなり更に顔の赤味がます

「明日にならないでください…」

ギュッと枕を抱いては瞳を閉じた

そして、翌朝…

「ジョルノー！おはよー！」

「お、おはよう」

あれ？なんだかいつも通りだな

もしかして…気付いてない！？

「はぁ…」

「なぁにぃ？朝からため息ついて」

「別になにも…」

まだこの鈍感で無垢なお姫様を見守るだけでいいかなっとそう思ったジョルノであった