第43輪:ご馳走 ページ44
Aは豆鉄砲を食らった鳩のような顔をしていればジョルノはクスクス笑った
「そんな驚くことですか?」
「え、だってまさかバイト先に…」
「だって皆が連れて来いってうるさいんですよ」
皆?とは…とAは少し考えてからある背の小さい店員さんがジョルノに話しかけた
「ジョルノくん、君本当に連れて来たのかい?」
「やぁ、康一くん。君、今日入ってたんだね」
「そうだよ。仗助くんと被ってるんだよ」
2人が会話する姿をジッと見ては康一はAの方を向いては挨拶をする
「へぇ、君がジョルノくんの幼なじみのAちゃんなんだね!」
「はい!」
「僕は広瀬康一!ジョルノのバイトの先輩!よろしくね!」
「こちらこそ、ジョルノがいつもお世話になっています」
ペコッと頭を下げては顔を上げた瞬間、とある殺気の含まれた視線をAを感じた
「いいんですか?康一くん。彼女、怒ってますよ?」
どうやら殺気の視線は康一の彼女の由花子からのものだった
「ごめんね!じゃ、これで!」
トタトタと足音を鳴らしては彼女の由花子の方へと向かう康一
「いい人そうね」
「ええ、ここのバイト先はとてもいいですよ」
Aもバイトしてる身としてよく分かる
バイトをすると色んな人と関わり色んな人から学べる
人生に必要な世間の勉強が出来るとこがバイト
それがジョルノも学ぶことが出来るようになったと言うのは大きな進歩だ
まるで子供の成長を見守るかの様にAはジョルノに暖かい目を向けては嬉しそうに笑う
それに吊られてはジョルノははにかんだ笑顔で返した
「お腹いっぱい〜」
「いっぱい食べてましたね」
「うん〜。全部奢ってもらってなんだか悪いや…」
「いえ、今日は僕の初給料が出たのでぜひAにご馳走したかったんです」
ジョルノはAの手を強く握りソッと自身の唇に近付けては手の甲にキスをする
「今回は、ファミレスでしたが次はもっと美味しいとこでご馳走させますね」
「…」
月明かりに光るジョルノの髪と瞳があまりにも綺麗でAの瞳はそれに吸い込まれる様にキラキラと輝かせては魅入っていた
「ッ…いつまで握ってるのよ…!」
パッと手を離そうとするがジョルノはそれを逃さなかった
力が強くとても女の力じゃ敵わない
「僕はこの手を離しませんよ」
いつもとは違う雰囲気にAはどうしたらいいのか分からなかった
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作者名:ななみん | 作成日時:2018年11月28日 23時