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無理すんな 3 ページ13

光side


ねぇ…慧?


そのごめんって…何に対するごめんなの?


教えてよ…。


お前のこと、迷惑なんて思ってないよ?


大切な、宝物だよ?


でも、どうしてそんなに悲しそうな顔をするの…?


光「…無理すんな」


慧「…え?」


光「ちょっとくらい…さ、頼ってもいいんだぜ?」


慧「…ごめん」


怒ってるわけじゃない…怒ってるわけじゃないのに。


どうして俺は、いつだってこんなにも不器用なんだろうか。


慧「迷惑…かけて」


慧が俯く。


慧「学校にも…行けないし、俺っ…、なんで生まれてきたのか、わかんなくなって…っ!」


一筋の涙が、零れ落ちた。


慧「心配ばっか…迷惑ばっか、にぃ達にいろんな思いさせて…。
父さんたちが死んで、俺は病気が見つかって…。
どんな思いで…俺は生きて行けばいいの…?」


いつの間にか、慧の目はすごく濡れていた。


慧「生きて行くって…決めただけじゃ、何も分かんないよ…。
生き抜くって…俺の人生を生き抜くって、こんなにも辛いの?
俺は、死んだ方がいいんじゃないの…?ねぇ光、教えてよ…。
誰か…教えてよ…!」


光「…だよな。
慧が生きてくのは、すごい大変だよな。
死んだ方がいいかもな。」


慧「…え…?」


光「でもさ、自分勝手だと思わない?
自ら死を選ぶ生き物って、人間だけなんだよ?
だって、他の動物はさ、自分の生き方なんか関係ないんだもん。
生き抜くことだけが、大事な事じゃないって。
動物はみんな知ってんだよ」


慧「…どういうこと…?」


光「慧が感じてること…俺らが本当にそう思ってると思う?
迷惑とか、心配とか…そういうのがあってこその家族でしょ?」


慧「…ごめん…なんか…取り乱して」


光「ごめん、なんて言わなくていーの。
俺らは双子なんだよ?お互いに迷惑をかけずに生き抜くなんて、無理な話だって笑」


慧「…ふふっ…そだね。
ん…なんか、ありがと。」


光「いーってことよ。
ほらほら、泣いたら熱上がるから、とっとと寝て!」


こっちまでつられそうになっちゃうじゃん、慧。


俺は、お前のこと…すごく大切に思ってるんだからね…?

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とびっこ - すごく泣けました!とても優しいお話ですね。健康って凄いことなんだなと思いました!ありがとうございました!! (2019年3月15日 15時) (レス) id: bc899b6d8f (このIDを非表示/違反報告)
はにーもやし - 本当に泣けるいい話でした!これからも生きようと決心しました (2019年2月28日 17時) (レス) id: 1ee02ce53e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あいす。 | 作成日時:2018年1月12日 18時

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