無理すんな ページ11
光side
ったく…慧は…。
怒ってるわけじゃない。
ただ…そんなに頼りにならなかったかな、俺。
言ってくれてもいいのに。
光「すいません!
622号室の薮慧ですが、ちょっと熱あって…」
看護師「あら、それは大変ですね…。
看護師を呼びましょうか?」
たまたますれ違った看護師さんに、声をかける。
光「あ、いえ…。
体温計とか貸してもらえれば、」
看護師「そうですか。
少々お待ちくださいね…」
体温計を受け取って、慌てて病室に戻る。
慧は、俺が部屋を出た時のまんま、ベッドにもたれかかっていた。
光「慧?熱測るね。
あと…これ、冷えピタ。
冷たいけど、貼っちゃうからな。」
冷蔵庫から、冷えピタを取り出して慧のおでこに貼る。
昔から、慧はこれ嫌いなんだよな…。
慧「…つめて、」
少し顔をしかめたけど、嫌がる元気もないのか抵抗もしてこなかった。
こりゃ、熱高そうだ…。
ピピッ、と電子音がなる。
光「何度だった?」
俺がそう聞くと、慧は体温計を差し出してきた。
表示は…38.9。
って、高くねぇか!?
光「慧…ごめん、しんどいね?」
こくこくと頷く慧。
光「俺…今日泊まるわ。」
どうせ家には誰もいないし。
慧「え…?大丈夫だから、帰っていいよ…?」
真っ赤な顔してる慧にそんな事言われても、説得力ないっつーの。
光「ううん。
俺、泊まるって言ったら泊まるから。」
慧はちょっと申し訳なさそうだけど、少し嬉しそうな表情も見せた。
よし、頑張らないとな…!
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とびっこ - すごく泣けました!とても優しいお話ですね。健康って凄いことなんだなと思いました!ありがとうございました!! (2019年3月15日 15時) (レス) id: bc899b6d8f (このIDを非表示/違反報告)
はにーもやし - 本当に泣けるいい話でした!これからも生きようと決心しました (2019年2月28日 17時) (レス) id: 1ee02ce53e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいす。 | 作成日時:2018年1月12日 18時