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ぽろぽろと泣きだしたA。
今まで、ずっと一緒に居たんに
Aが泣いたとこなんて、一度も見たことなくて。
・・・結構、動揺する。
どうしよう、どうしたらええ?
わからん、女の子を慰めたことなんて無いし、
「・・ごめっ・・・」
「A?」
「ありが、と・・じゃあねっ」
バタンと閉められてしまった窓。
でも、ほんとに近いから、
Aの泣く声が聞こえた。
俺は、その場で固まったまま。
何で、こんなことになってしまったんや。
俺が、嫉妬なんてするから?
イラついて、Aに八つ当たりしそうやったから、1人で帰るつもりでいたら、
何故か三浦と帰ることになって。
・・・Aに、見られて。勘違いされて。
俺の馬鹿。
嫉妬なんかせぇへんと、
一緒にいつも通り帰ったらよかったんや。
のんさんに言われた言葉を思い出す。
『いい加減、素直になったらええやん』
_________いい加減、か・・・
気持ちは通じあってるはずなんに、
どうして俺ら、曖昧なままなんやろ。
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作者名:ゆい☆ | 作成日時:2013年9月1日 18時