薔薇を紅く染める理由 (ページ30)

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エイプリルフールの真実ジャック編ページ30

「ジャック！」

おっ、彼女が帰った。

「おかえり！…どうしたの？そんな真っ青なか((」

「消えるなんて言わないよね？忘れるなんて言わないよね？全部エイプリルフールの嘘だよね？そうだと言ってよ！ねぇジャック！」

あぁ、気付かれてしまった。情けない。でも何故彼女が、こんなに焦る必要が？結局彼女を傷つけた。

「…ごめんね。」

それしか言いようがなかった。僕は聞いて呆れるエンターテイナー。エンターテイナーが女を泣かせるなんて…ほんとに呆れるよね。

「どういう事？私わかんない！もうエイプリルフールは、終わり！嘘だよね？ねっ？ねっ？」

「…僕は…消える…」

口を開くなジャックハート。いらない言葉しか今は、無いんだ。

「ｸｯ…！」

またやっちゃった。泣かせるなんて本当に馬鹿だ。

怒りがこみ上げてきた。それと同時に悔しさが溢れ出た。

「…どうして…どうして…ほかの物語は喜劇ばかりなのに…僕達は…悲劇なんだ…ッ!…僕が…ヴィランだからか…ｸｿｯ!…彼女は、…彼女はどうなるんだよ！」

Aと会わなければ、Aは、しあわせになれたかもしれない。

[悲劇のヒロイン？わらわせないでよw]

いつかの言葉。あの時は、ヴィランそのものだった。

人を騙し、好意を持たせ、そして裏切る。

あの頃はシアワセだったな。

僕の本当の幸せは、いつ訪れるのかな？

ねぇ、誰か、教えてよ…