俺。 ページ7
かと言ってハイそうですかと信じられる訳もなかった。
只々混乱していた。
コハク「仕方がないよ、混乱してしまうのも。私だって本当に弟がいるのかあやふやだったんだ」
険しい表情で言葉を紡ぐソイツ。
『でも、あ、えっと…コハクさん。
まだ俺分かんなくって、あの、あー』
混乱してしまって言葉にできない……
コハク「可哀想に、状況がわからないのか。
少し寝台に横になっていなさい…
先生と積もる話もある、ほら、早く」
さっさと寝台…付属のベットに横にならされる俺。
『で、も。聞きたいことがまだ…』
コハク「寝なさい。疲れてるんだろ、隈がある」
確かに俺は最近両親への不安で
眠れなかったのは事実だ。
「では、コハクさん、此方にどうぞ」
…そこから数時間たったのだろうか。
俺は目を覚ました。
外は既に暗くなっており、怖かった。
この世界に一人だけの様な気持ちになった。
そしたら扉の開く音がした。
コハク「起きろ、帰ろうマサヒト」
ああ、あの人の声だ。
『でも、一体何処へ…』
仮の両親が居ないのなら俺が帰る場所は無いはずなのに、何処に帰ろうと言うのだろうか。
コハク「決まっているだろう？」
_________私達の家だ。
糸が切れてしまった様に泣き崩れてた。
他人では分からない暖かさがあった。
溜め込んでいた心のダムが壊されしまった。
仮とは言え過ごした時間は迚も長かった。
この時の俺の心の支えは大変だったろう。
だけど、苦しい表情を見せずに笑った。
俺は救われたのだ、何よりも…嬉しかった。
存在を認めてもらった事が、何よりも。
『ね…姉ちゃ、姉ちゃん……‼』
姉さん「どうした、マサヒト。」
俺の頭を撫でる手が暖かく涙腺を刺激した。
姉さんの保護者役「先生」はとても優しく俺を弾きださずに受け入れて家族の一員にしてくれた。
そこから、俺は転校に転校を重ねた。
中学も色々な所に入った。
姉さん「お前には…真っ当に生きてもらいたい。
中学で安定したら三年過ごす高校を決めよう」
そして高校は絞る事に決めた。
それまで…楽しい筈だったのに、壊れた。
俺は、目を逸らそうとしていたのだろう。
壊れていくこの世界から。
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A5158推しの吹奏楽部 - 人身売買デスゲームはよく知らないんですが、とてもわかりやすくて読んでて面白かったです！ (2018年9月3日 22時) (
レス) id: 15db344b9c (このIDを非表示/違反報告)
ちえ(プロフ) - 報告ありがとうございます。「仲良しさんだからです」ですね、正しくは。直させていただきます。 (2018年8月5日 8時) (レス) id: e66cbf662f (このIDを非表示/違反報告)
天音(あまね)(プロフ) - 誤字かもしれませんが、『良心。』のパートで主人公のセリフは「仲良しさんからです」ではなく「仲良しさんだからです」じゃないでしょうか…？それと、この小説すっごい面白いです！これからも応援しますね！ (2018年8月4日 22時) (レス) id: 6b8e28c33a (このIDを非表示/違反報告)
ちえ(プロフ) - 鏡花ちゃん大好きさん» わぁ、有難う御座います。コメント励みになります。 (2018年7月31日 7時) (レス) id: e66cbf662f (このIDを非表示/違反報告)
鏡花ちゃん大好き(プロフ) - 話面白い。好き。これからも頑張って。もやし。 (2018年7月30日 20時) (レス) id: f8819b27eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もやし | 作成日時：2018年7月20日 22時
