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『チャニョルはここで寝てね』


CY「うん、ありがとう」


『何かあったら隣の部屋に私がいるから呼んで』


CY「分かった」


チャニョルにおやすみなさいと告げて自分の部屋に戻る。





『ふあ…』


今日は満月の夜。
もし本当に狼がいるなら今夜は誰が…

だめだめ、そんな事を考えるのはやめよう。


明日はチャニョルを送らなきゃ。


『おやすみなさい』


窓から見える満月にそう言って私は眠った。







『…ん』


何だろう。
すごく体に違和感がある。

何かに乗られているような…


ゆっくり目を開けて状況を理解するのに時間がかかった。


CY「A」


『…!?』


私の上に乗っていたのはチャニョル。

チャニョルには大きな狼の耳が生えていた。
口元から見える鋭い牙。
妖しく光る瞳。


怖くて声が出せない。


食べられる…!


CY「怖がらないで」


そう言いながらチャニョルは私の顔に触れる。
長くて鋭い爪が頰に当たる。


『…や、だ』


どうして?
チャニョルは狼男なの?

私の混乱した頭は目の前のシチュエーションを理解できない。


CY「俺はAを食べないから」


違う。
お父さんを食べたのは狼。

狼男は人を食う。


『…醜い狼…っ』


食われたくない。


CY「…っ」


チャニョルが一瞬悲しい顔をした。


『離れて…!』


思いきってチャニョルを押すと簡単に退いた。

窓から見える満月が光る。
その光を受けたチャニョルが姿を変える。


『…だ、誰か!!』


目の前にいたチャニョルは完全に狼になった。


バタバタ


廊下から足音がして
それを聞いた狼は


パリンッ


『きゃあ!』


窓ガラスを破り外へ飛び出して行った。


KI「姉ちゃん!!」


『じょ、じょんいな…』


泣きつく私と割れた窓ガラスを見たジョンイナ。


KI「何があった!?」


『お、狼男…っ』


ジョンイナの腕の中で安心して
震えてた体が落ち着いた。


KI「もしかして…あいつが…」


ジョンインの言うあいつはチャニョルのことだと思う。
無言で頷くとジョンイナが怒ってるのが分かった。


KI「くそ…っ殺してやる」


『ジョンイナ…やめて』


手を汚すのはやめて。


KI「俺が姉ちゃんを守るから」


でも不安だった心をジョンイナが支えてくれた。

3→←Wolf(CY)



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作者名:enen♪ | 作成日時:2016年5月29日 19時

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