love song (ページ14)

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Diamond Crystal（CH）ページ14

『ダイヤモンドみたいだね』

寒くなってきたこの季節
私は出会った。

『ジョンデ』

ダイヤモンドみたいに輝く綺麗な瞳とダイヤモンドみたいに硬い身体。

CH「Aさん、おはようございます」

『…記憶、無くなってるよ』

「メンテナンスが足りなかったみたいですね」

私の前に立つ ' ジョンデ ' は人間…

の形をしたロボット。

でもただのロボットじゃない。
人工知能を持っていて学習機能もある
見た目も人間にしか見えない。

『…ジョンデ、散歩に行こ？』

CH「はい、行きましょう」

『ああ、もう。敬語はなしって言ったでしょ』

そう私が言うとダイヤモンドみたいなその輝く瞳に細かい文字が現れて、データを記録してる。

CH「A、行こう」

『あ、思い出したの？』

CH「うん、ごめん」

こうしてデータを記録したり確認することでジョンデの中には私との思い出が戻ってくる。

『博士によろしく伝えといて』

「分かりました」

ジョンデを作った博士はお父さんの友達。
私はお父さんの紹介でここでバイトしてる。

バイト内容はジョンデを世間に公開できるくらい学習させること
色々な人間に必要な感情を。

『あ、雪』

CH「…綺麗」

博士は高齢化が進む世の中で高齢者が孤独死してしまわないように人工知能を持つロボットを作ることを決めた。

つまり、ジョンデは第1号。

『冬になると寒くなるねえ』

CH「暖めてあげようか？」

『え？』

ぎゅっと私を後ろから抱きしめたジョンデ。
だんだん暖かくなるジョンデ。

『あったかい…』

CH「温度調節の機能がついてるからね」

『ふふ、便利だね』

ただのんびりロボットと過ごすだけでお金が貰えるなんてラッキーだな。

って気持ちで始めたのに
いつのまにか私はジョンデ無しの生活なんて思い出せないくらい、この暖かさにはまってた。

『ねえ、ジョンデ。好きって分かる？』

CH「好きか嫌いの好きでしょ？わかるよ」

『ん、そうだね』

私はきっとジョンデが好きだよ。

いや、違う。
愛してるよ。

だけど、博士に ' 愛情 ' を絶対に教えてはいけないって言われた。

CH「どうしたの？元気ない？」

『そんなことないよ！寒いからかなあ』

愛情を教えてしまうと暴走する可能性があるから。

無言で私を抱きしめる力を強くするジョンデ。

ねえ、好きだよ。