( 忙しい 1 ) ページ34
Aの引越しを先に控えたある日のこと。2人とも忙しく、なかなか会えずにいた。編集に撮影、それからテレビ収録も有難いことにお仕事をいただいていたからだ。
1日のメッセージのやりとりも「おはよう」と送れば暫くしてから返事が返ってくる。そして、仕事終わりにメッセージをみるといつも上手く撮れた写真を送ってきているのだ。今日は色鮮やかな一輪挿しの写真が青空バックに壮大に撮られていた。よくわからない。昨日は食べた後の焼き鳥の串が5本。全くよくわからない。
不思議なカップルだと散々言われてきて最早気にならない程度にはなってきたが、不思議である。
オフィスの合間に今までの写真をみていると、親指が穴の空いた靴下や雀。俺の鼻だけアップもあった。わけがわからない。
そんなことを考えながら作業していると、ふくらさんに心を読まれていた。
「伊沢、Aちゃん最近元気？」
「最近っていっても会ったのは２週間位前だけど」
「え？？喧嘩中？」
「多忙のため」
「びっくりしたぁ」
「Aも忙しそうだからなぁ。出掛けたこともほぼないし」
「え？まじで？」
寂しくない？心配じゃない？と聞いてくるが、俺だってそろそろ顔みたいし、写真の真相を知りたい。
思わず「今日会える？」とメッセージを送る。5分も経たないうちに「まだ仕事あるからごめん」ときた。
なら仕方ないか。「わかった。また連絡する」と送信した。
「おはようございますー。」
「お、こうちゃん、おはよー」
まだ眠そうに入ってきたこうちゃん。
「あ、伊沢さん。さっきAちゃんみましたよ。なんか荷台で段ボール何個も積んで運んでました」
「んー、多分商品だろう…って、ちょっとコンビニ行ってくる」
「気になってんじゃん」
「…うるさい」
エレベーターを待っていると外からガラガラガラと台車の音がした。ん？とみると、Aじゃないか。
あー、もうエレベーター先に下へ降りたな。仕方ないので階段でAが引っ越す予定の部屋の階へ降りて、部屋の前で待つことにした。
「拓司やん」
「久しぶり。外見たらいたから」
「ちょうど良い。デスクワークばかりだと肩凝るでしょ」
「はいはい」
「ありがと」
普通に歩いて15分以上かかる距離を台車で運んできたのか。言ってくれればよかったのに。
ただの作業なんだけど、何より会えたことが嬉しくて。
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zx2to5(プロフ) - >>林檎さん 嬉しいです！ありがとうございます(^-^)のんびりですが亀更新していきますのでまた読んでくださると嬉しいです！ (2020年8月19日 22時) (
レス) id: 6bc55a23b1 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - この面白い話を一番最初から何回見たことか！楽しんで見させていただきました！ (2020年8月8日 1時) (レス) id: 618a98841b (このIDを非表示/違反報告)
zx2to5(プロフ) - ありがとうございます！またアフターストーリーを書こうかと思っていますのし、他ルートも作っていくのでそちらもできればよろしくお願いします( ^ω^ ) (2020年4月14日 11時) (レス) id: 6bc55a23b1 (このIDを非表示/違反報告)
rio - 完結おめでとうございます！楽しませてもらいました！ (2020年4月14日 0時) (レス) id: fc34d02cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モスモス | 作成日時：2020年4月9日 8時
