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だいすき ページ32

「だいすきーー!!!」だってよ。
図書室で友人と調べ物をしていたところ、思い出ししまった。どうやら顔に出ていたようだ。


「どうしたの?駿貴、ニヤけてる」

「なんでもねぇよ」


早く課題片付けてちゃおうよ、なんてはぐらかしていると窓の向こうに見知った人物が通った。
向こうは友人と歩いていて、こちらには気づいていないようだ。
コンビニにお昼ご飯でも買いに行くのだろうか。っていうかちゃんと食べてる?忙しいと言っていたので心配である。オフィスにもなかなか顔を出していないようだ。


「駿貴!おい!」

「...あぁ、悪い悪い」

「あ〜なるほど。あの子、美人だよね」

「え?お前!まさか!」

「...なわけ無いでしょうが」

「ははっ、でも美人って有名だよなぁ。なんか残念なんだけどね?ほら、俗に言う『残念な美人』ってやつ?」

「残念なのがいいんでしょうが」

「は?」


ポロっと漏れてしまった言葉はボケツである。
友人はわかったように「ふぅん」と言うとこちらの顔を伺いながら喋ってくる。こちらの顔を伺いながら喋ってくるのは心理学専攻だからだろうか。
にしても心の中を覗かれそうでドキドキする。


「あの子さ、ハーフらしいよ。でさ、バイリンガルだってさ!」

「知ってる。あの子、QKでライターしてるし」

「そうなの??あ!もしかしてこの前の動画の他国語クイズのやつって!?」

「うん、そういうことー」

「成程」

「…と、早くしないと終わらないんじゃないのかー?」

「そうでした、そうでしたぁ」


「すぐに駿貴は課題のことを棚に上げて逃げるんだから」と小言を言ってるが、それは間違いないだろうが。
人に課題が終わらない!とヘルプ頼んできたのは貴方でしょう!と心の中でツッコミつつ課題を進めていく。

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作者名:モスモス | 作成日時:2020年4月13日 0時

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