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公開が始まると、コメントがどんどんと上に流れていく。閲覧数も100、200、300...とどんどん増えていく。
私は面白いというよりも、テストの答え合わせをしている感覚だ。字幕合ってる?編集ミスってない?titleって入ってない?
結果、そういったミスはなかった。まぁ、伊沢氏に見直してチェックしてもらったんだからそりゃそうだ。
約15分間の動画が終わり、緊張が解けた。
「面白かったよ!これは第2弾したいね!」
「良かった!良かった!Aちゃん頑張ってたもんね!」
「お疲れ様」
皆から口々に労いの言葉をかけられ、嬉しくてたまらなくなった。ひとつの作品を世に出し、周りに褒められるということはなんとも言い難い嬉しさだ。
「…Aちゃん?」
「… Спасибо ребята」(みんなありがとう)
感無量である。あとは視聴者からの評価だ。でも、私は周りのこれだけの人が認めてくれているからもし低評価がついても平気だと思う。
「…で、だ。これは社長命令である。SNSを開設してほしいんだよね」
「...は?」
「ま、QuizKnockの記事や出演情報や日頃のプライベートなことを気ままに上げていってくれるだけでいいよ」
「異議ありぃい!!」
「却下」
「異議ありぃぃ!!」
「認めません」
「…まじかよ」
「まあまぁ、僕たちだってやってるよ?そんな更新頻度は高くないけどね」
「ほんと?じゃあ教えてくれるの?」
「いいよいいよ」
「伊沢氏以外が優しくみえてきた!!!!」
チラッと伊沢氏をみると、なんか拗ねてるみたいで面白い。
社長命令というパワーワードに逆らえず、せっかく動画を世に出せてホッとしたというのに仕事が増えてしまった。
「今週中に登録してやっといてね!」なんて期限付きである。これも言葉の前には「(社長命令)」なんて省略されてるんじゃないだろうか。
「ね、Aちゃん スマホある?」
「うん、れーぞーこ」
「また冷やしてんの?」
「無くさないからおすすめよ」
ちょっと待っててと冷蔵庫を開けると、私の大好きなターーピーーオーーカーー!!!!!!!!
え?とみると須貝氏がグットポーズしている。
「初投稿のご褒美だとよ」
「わーー!!!ナイスガイ!だいすきやーー!」
思いっきり飛びつくと皆が落ち着け、落ち着けと止めてきた。だって、最近はなかなか買いに行けてなくて嬉しかったんだもの。
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作者名:モスモス | 作成日時:2020年4月13日 0時