ポテトは揚げたてよりシナシナ ページ20
どういう流れか、今私たちは某ファーストフード店で注文を終えて、席で「12番」とかかれた札を立てている。
店は賑わっていて、中高生や家族連れ、おばさんの井戸端会議やらサラリーマンと年齢問わずにそれぞれが過ごしている。
コーラ、氷多すぎない？薄くない？と心の中で思いながら原価を計算してみる。
うーん、この紙コップとストローと、あと氷？あと、炭酸と水だな。コーラの原液で.......
「ちょっと！Aちゃん、たまにどこか行くよなぁ」
「あぁ、Sorry.ちょっとコーラの計算をしてた」
「コーラの計算？」
「そ。このコーラは100円で売り出してあるが、実際はさ...」
「ちょちょちょちょーーい！その話長いでしょ？」
「うん。多分」
「Aちゃん、それよりも企画のことじゃないの？」
「あぁ、忘れてた！」
「忘れんなよ！」
そうだった。出勤時間まで余裕のある須貝氏に企画の問題作りのアドバイスをしてもらいにきたんだった。忘れてたわ。
須貝氏もこの動画には出るらしく、彼と考えるのはあくまでも例題だけである。
「うーーーん。デンマーク、ドイツ、ポルトガル語、ロシア語の4つでいこうかと思って。どう思う？」
「いいと思うよ。でも、例題は英語にしたりとか日本語にしたら面白いんじゃない？ほら、例えば「例題 パンはパンでも食べれないパンはなーんだ？ みたいな問題を別言語で出題します」とか。皆のリアクションがとれて面白いと思うよ」
「...成る程。動画の見所作りね...」
「初めてなんだし、Aちゃんらしいようにしたらいいと思うよ。ほら、皆も実力を認めたうえでお願いしてるんだから」
「Tak. Du kan regne med mig」
「は？なんて？」
「頼りにしてますよーってね」
「お、おう。ありがと」
「失礼いたしまーす。ビッグハンバーガーセットとサラダセットです」
「わーーい」
「お、うまそ」
「Bon appetit」
「ボナペティ！！」
結局アイデアは少ししか纏まらなかったし、下書きのワードも48文字しか打ててないけども細かいことは「気にしちゃいけない」ということだ。
だってハンバーガーは美味しいし、氷で薄まったコーラも気にならなくなってきた。
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作者名：モスモス | 作成日時：2020年4月13日 0時
