ありきたりじゃない恋 (ページ8)

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8.いよいよページ8

その日試合は負けてしまった。

初めて生で見た野球の試合は、ルールが分からなくても周りの人の熱と応援する気持ちに自然と引っ張られて、とても楽しむことが出来た。

そして売りに来るビールの誘惑に負け2杯ほど、お酒も飲んでしまった。

わたしの座ってる一席は両隣が、とてもファイターズを好きな方々で、片方はご家族、片方はご夫婦だった。

持ってる応援グッズが羨ましかったから

「今、手に持っているものはここで売ってますか？」

と聞いたら、外国人だと思われた見たいで

「ドームin shop！yeah！」

と言われたこともとても素敵な思い出になった。

試合が終わると、人がぞろぞろ帰り始めて、私も席を立とうとしたとき、スーツの男性に声を掛けられた。

「少し、よろしいでしょうか。」
「あ、はい。」

スーツの男性は人混みを縫うと、明らかにバックヤードのようなところに私を連れてってくれた。

「あの、えっと」
「ここでお待ちください」
「え、あの」

会議室のような部屋に通されて、とても戸惑った。

やっぱり、あの手紙って？

今から中島選手が来るのだろうか？

頭のなかに色んな感情が渦巻いた。

いや、きっとなにか品物を渡されるのだろう。

ガッカリしたくないから想像をし過ぎるのを辞めたときだった。

「Aさん・・・？」