ありきたりじゃない恋 (ページ6)

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6.札幌ドームページ6

あの手紙を受け取ってからの私は女子力の猛チャージをした。

勿論、野球のこと何も知らない。
どんな雰囲気なのかな。
どんな服装で行けばいいのかな。

毎日、家に帰ってから、パソコンで野球の観戦に行っている女の子の
SNSにかじりついている。

そして気がつけば当日だった。

遠足を楽しみに眠れない小学生のように全く寝られなかった。

朝ごはんはいつも通りしっかりと食べて前日に用意していた
洋服に身を包んだ。

真夏の日曜日。

青いひざ丈のスカートに白のブラウスを合わせた。
ファイターズは青と白がメインカラーと調べたから。

札幌ドームまでの地下鉄はとても混雑していた。

私の鞄の中には中島さんからの手紙とチケットが入っている。

札幌ドームは広くて席まで行くのにとても時間がかかった。

「わあ・・・」

貰ったチケットは三塁側、一番前。

目の前に試合前に一人アップをする中島さんがいて

「あ・・・」

こちらを見ると軽く会釈をされたように感じた。

どうしよう、かっこいい。

冷静に、この場に一人でよくこれたな、と自分を褒めた。

こんな近くで、この年で運命を感じた相手と会えるなんて。

神様、今日わたし、死んでも良いです。