検索窓
今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:148,561 hit

31.監督さん ページ31

「栗さん、卓来ましたよ。」


球団社員に連れられて監督がいるベンチ裏にAを連れてやってきた。




「おお、卓!

・・・そしてAさんだね。」


「は、はじめまして。Aです。」




みたことのない緊張の面持ちをしたAだったが、その緊張は監督の次の一言で一気に和らいだ。



「いや〜おめでとう!卓がいい人を見つけてくれて嬉しいよ!Aさん!これからも宜しくね!!!」





あっけらかんとはこのことを言うのか、Aはポカーンとして


「え、なんか反対とかされるかと・・・」

「反対?!とんでもないよ!俺は結婚未だに出来てないからね〜・・・卓が羨ましい!!!」




安堵の表情を見せたAに俺もほっとした。




軽く挨拶を済ませたあと、そこから練習の準備をする。



「はあ〜・・・第一難関クリアした・・・」

「第一難関って?」

「だって、今日は監督さんに挨拶と卓のご両親に挨拶でしょ?緊張するじゃない。」

「そんなん気にせんでよか〜俺の親なんて全然大丈夫やけん」

「大丈夫じゃないよ・・・」

「Aのことは話してあるけん、心配せんで。」

「・・・じゃあ卓、今日はホームラン打ってね。」

「はあ?!お前、バカにしたっちゃろ。」

「してない。卓がホームラン打ったら安心する〜!」

「俺も卓がホームラン打ったら安心する〜〜!」






「・・・おい!!!鍵谷!!!!」



Aに並んでからかってきた鍵谷は今度飯でもおごらせよう。






その試合、俺はプロ野球人生初のホームランを打った。

ダイヤモンドを回りながら、Aのことと、自分のこれからのことを凄く考えた。

32.どうしたら→←30.突然の来訪



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (82 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
368人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ずゅん | 作成日時:2017年9月9日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。