ありきたりじゃない恋 (ページ18)

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18.トレーニングページ18

「卓さ～ん。彼女東京ドーム来てくれるって言うてました？」

「来ないって」

「え！なんで！！」

「生活があるからやって」

「うっわ～。予想外の返事やないっすか。」

練習に向かう廊下で遥輝と話しながら歩く。

「え、卓さん彼女出来たんっすか」

「卓さんファンの子に手ぇ出したんやって」

「人聞き悪い言い方すんなって」

「写メないんすか」

「めっちゃ気にするやん」

ぐいぐい剛が聞いてきて、この間ごはん食べたときにAが撮った写真を見せた。

「うっわー！卓さんデレッデレ！」

「うるせ。」

「彼女さん、キレイですね。」

「剛ありがと」

「美女とゴリラや。」

「誰がゴリラじゃ。」

トレーニングルームについてから３人でストレッチしてると

「卓さんって、その人と結婚考えてたりします？」

って剛が真剣な顔して聞いてきた。

「え、剛は結婚考えとる？」

「いや～、正直今の彼女のこと好きなんですけど、結婚ってなると・・・なんか違うのかな～って・・・」

「えぇ～？そうなんや。剛がそんなん言うと思わんかった。」

「卓さんって硬派！って感じですから、やっぱそういうの考えて付き合ってんのかな～って。」

剛には付き合って２年くらいの彼女がいて、剛が二軍にいるときから支えてくれてる地元の子で、小動物みたいなカップルだからチームもみんな応援してる。

そんな剛が俺に結婚のこと言ってくるなんて正直意外だった。

「まあ、結婚ね・・・」

突然その二文字を言われて思わず想像した。

もしもAと結婚したら、って。

きっと、いいお嫁さんになるだろうなって。

「うーん・・・結婚したいな、とは思うと。」

「まじっすか。」

「なんか、今思ったけどそういうこともどっかで考えてて好きになったのかもって。」

「はー、すげー。」

遥輝は「ちょっとまって、二人とも結婚考えてたりすんの？！驚きなんやけど。」ってテンパってたけど、そこからはストレッチしながらAと住みたいなーってことしか考えられなかった。

会いたい、今すぐAに。