13.飲み会 ページ13
「卓〜。例の彼女とはどうなのよ？」
ニヤニヤしながら聞いてくる鍵谷との飯に
「え？！卓さん彼女出来たんすか？！」
一番知られたくなかった遥輝が着いてきた。
「まあ、楽しくやってるよ」
「え？俺は無視？！」
「遥輝にだけは知られたくなかったわ」
「なんでですか〜水くさいな〜」
あのあとは、連絡先を交換してAちゃんを家まで送っていった。
しきりに俺のとなりで「夢みたいだ」って言ってニコニコしてて、それを見ながら俺はニヤニヤしてた。
「え？！ファンの子と？！やから卓さん、ファンレターで告白みたいなのあるか聞いてきたんや〜。」
「鍵谷ペラペラ喋んな」
「まあまあ、いいじゃん。遥輝だってそんな口軽くねえしさ。」
「そうやで〜。これからは俺に何でも話して下さいねっ！さ、その彼女の写真とかないんすか？」
「すぐそういうの聞くやん・・・」
「そら、一目惚れとか聞いたらどんなんなのか知りたくなるのは当たり前やないっすか〜。」
そう言ってニヤニヤしながら聞いてくる。
「遥輝にだけは見せてやらん。」
とか言いながらLINEを開いてる俺も大概。
遥輝も遥輝で、そんなこと言いながら見せてくれるんすよね〜って言ってるし。
彼女とのLINEを開くとアイコンが友達と写ってる一枚だったからそれを開いて二人に渡す。
「あーこの子。右の子。」
「あー、卓さん好きそう。でもこれってあれっすよね、加工されてるんすよね。」
「いや、俺も遠目でしか見たことないけど、このまんまな気がする」
「加工とか入っとらんと思ったけど」
「は？！可愛いじゃないっすか！この子がラブレターくれたんすか？！」
「声でか・・・」
「にしても良いよなぁ〜。俺てっきり卓は恋愛不適合者だと思ってたから素直に嬉しいよ。」
「ディスられてる気しかせん。」
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作者名：ずゅん | 作成日時：2017年9月9日 0時
