アメリカ ページ21
2017年.シーズンの開幕と共にメジャーリーグからスカウトがたくさん見に来た。
翔平くんを見に来たんだ。
私たちは札幌と寮のある鎌ヶ谷それぞれに家を賃貸契約して、どちらでも生活ができるように環境を整えた。
わたしは前年度をもって会社を退職して、晴れて専業主婦となった。
TVからメジャーリーグに挑戦か?と流れている夕方のワイドショーを見て、
「なあ、翔平って本当にアメリカ行くのか?」
ってソファーでヤスが言う。
「あんたウチに入り浸りすぎなんですけど」
「俺は翔平からお願いされてお前の監視してんだよ。」
「監視!うっわ〜、こわ〜い」
今は試合で遠征中の翔平くんに代わり見慣れた顔が家にいすわっている。
「これでも人妻なんですよわたし」
「お前に友達以上の感情今さらわかねーよ。むしろわきまえろ。」
「は〜い。すいませ〜ん。」
結婚してから分かった。
翔平くんは意外と過保護でわたしにとても厳しい。
自分にもストイックな彼は他人にも厳しかった。
「大体、翔平の金あれば働く必要ねえだろ。」
「それお母さんにも言われたから。」
「なんで働きたいの?」
「家にいてもなにもすることないんだもん。特に遠征中だったらさ〜、翔平くんもいないからご飯すら面倒だし。」
「お前まさか飯食ってないんじゃ・・・」
「大丈夫。ばれてない。」
「俺知らねえからな!」
さっきヤスに言われた翔平くんがアメリカに行くのかどうなのか、私はまだ知らない。
知らないふりをしているから無視をしたことに対して
ヤスは口うるさく追求したりすることは無かった。
「アメリカ、どうなるかわかんねーんだな。」
「うん。」
「もしアメリカ行くなら尚更退屈になるだろうし、子供くらい作れば?」
「は?死ねよ」
「お〜こわ。世間様は翔平の嫁がこんな暴言野郎ってこと知らねえんだろうな〜」
「野郎じゃねえよ」
三日ぶりに札幌に帰ってきた翔平くんは、「ただいま」の次にいつもの質問をしてくる。
「ヤスあそびに来てた?」
「きてたよ。いつも通り翔平くんの服部屋着にして、くつろいでたよ。」
「ご飯ちゃんと食べた?」
「うん食べた。」
「・・・怪しい。いい?A、食事と運動のバランスはね、」
「はい、健康のためですよね。ちゃんとタベテマス。」
「・・・」
翔平くんの視線には疑ってますって書いてあった。
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ずゅん(プロフ) - おぐさん» こちらこそありがとうございますヽ(o´3`o)ノ早速ニヤニヤしながら妄想膨らませております☆ご期待ください! (2016年12月8日 19時) (レス) id: ba0f5b3a68 (このIDを非表示/違反報告)
おぐ - 早速のお返事ありがとうございます!知ったのは最近ですが、結婚はもう何年も前にしてるのでググってみてください(笑)お相手は大谷くんかやー様でお任せします! (2016年12月7日 22時) (レス) id: 7eaeb49283 (このIDを非表示/違反報告)
ずゅん(プロフ) - おぐさん» コメントありがとうございます!!そんなことが実話に起こってるんですか?!ググります。(笑)ぜひ!書きたいです!因みにお相手はどなたがご希望でしょうか〜〜??これからも気軽にコメントしてください!! (2016年12月7日 21時) (レス) id: ba0f5b3a68 (このIDを非表示/違反報告)
おぐ - いつも更新楽しみにしています!ずゅんさんにリクエストがあって一念発起して送りました。ファンレターから文通して?遠距離恋愛の上結婚した野球選手と一般女性の本当にあったエピソードを聞いて、ぜひ書いてほしいです!よろしくお願いします! (2016年12月7日 20時) (レス) id: 7eaeb49283 (このIDを非表示/違反報告)
ずゅん(プロフ) - まおさん» わわわわ!!!ご覧頂けていたのですね〜〜TT感無量〜〜TTや〜〜妄想と理想をおおいにぶちこんでおりますヽ(o´3`o)ノツイッターのフォローもありがとうございました!! (2016年12月5日 7時) (レス) id: ba0f5b3a68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ずゅん | 作成日時:2016年12月3日 15時