静かな幸せ／ポートガス・D・エース ページ15
誰かに必要とされたい、と。エースはいつもそう言った。
私という彼女がありながら、白ひげ海賊団の皆がいながら、彼はまだ己が必要とされていることに気付いていなかった。
「本当にすまなかったよい」
エースの墓の前に座り込む私の横にマルコさんも腰を下ろした。
綺麗な花束を手にしていたので「私へのプロポーズですか？」などと茶化そうとしたが、とてもできる雰囲気ではなかった。彼がとても苦しそうな顔をしていたからだ。
そうだ、彼は家族も同然の白ひげさんとエースを同時に亡くしたのだ。
悲しい、はずだ。私は俯いて首を横に振った。
「謝らなくていいです。私よりもルフィくんの方が辛いと思うから」
マルコさんはゆっくりと頷く。
ルフィくんのことはよくエースから聞いていた。かわいくて大切な弟だと語るときのエースは何よりも幸せそうだった。
「お前はこれからどうするんだよい」
「えっ？」
ぱっと横を見るとマルコさんと目が合った。
その目がやけに真剣だったので私はつい顔を逸らしてしまった。
「エースが死んじまったのはおれたちのせいだ。責任をとるつもりで、おれと一緒に暮らさないか」
「マルコさんと？」
「ああ、オヤジの故郷で」
マルコさんと、白ひげさんの故郷で。
私は噴き出した。そしたら笑いが止まらなくなった。
「A……！？」
「ごめんなさい。マルコさんと一緒に暮らすって何だかおかしくてっ」
はあっと息を吐き呼吸を整えて、私はにっこりと笑ってみせた。
「大丈夫です。こんなこといったらあれだけど、エースが海にいた間私はずっと1人だったし！前と変わらないっていうか……だから、はい」
強がりだと思われたのか、マルコさんは納得のいかないような顔をした。
これ以上ここにいたら引き留められそうな気がして私はあわてて立ち上がる。
マルコさんとエースの墓に深々と頭を下げてから方向転換して歩き出す。
もう、マルコさんと会うこともないだろうな。
「……今度はおれがそっちに行くよい。だからどうか」
マルコさんの声がして、私は足を止めた。
生温い風が吹く。
マルコさんの言葉の続きはよく聞こえなかった。私は足を進めた。
エースが亡くなったことを私はちゃんと実感している。
でも悲しくないんだ。だって、エースはあそこで死ねてきっととても嬉しかったはずだから。
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湊叶(プロフ) - 初めまして！とても素敵です！！特にドフラミンゴのラップが面白すぎて、なかなか先に進めませんでしたwラップ言わせておきながら辛辣な反応、最高です！www (9月29日 11時) (
レス) @page5 id: c4b042ee06 (このIDを非表示/違反報告)
ずーよ(プロフ) - 星猫さん» ONE PIECE、NARUTO、最遊記などいろいろ好きです！それから、合作のお誘いありがとうございます。とても嬉しいのですがお断りさせていただきます……すみません。 (2021年10月14日 17時) (レス) id: 5462d1d25a (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - ずーよさん» 知ってるアニメは何ですか？後、一緒に合作しませんか？ (2021年10月14日 17時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
ずーよ(プロフ) - 星猫さん» 高評価にコメントまで……！ありがとうございます！！ (2021年10月14日 16時) (レス) id: 5462d1d25a (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年10月13日 21時) (レス) @page7 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ずーよ | 作成日時：2021年10月9日 16時
