太陽と月

疑いはここにも ページ22

6side

試合がなく、今日は午後からオフ。
札幌遠征の次の日休みは助かる。

唯斗と久しぶりに飲みに行く。
柊太も誘ったけれどAちゃんが料理作って待ってくれてるとニコニコしながら帰っていった。

いいなー。


ひとまず行きつけの飲み屋へ


38「千賀大丈夫かな。」

6「なんかあったの？」

38「急に顔真っ白にして吐いたらしくて、しばらく甲斐が世話してた。」

6「まじか。千賀が吐くなんてよっぽどだな」


暫く顔見知りの常連さんも含めてたわいもない話をしてると

客「そういや昨日俺の行きつけのバーに、東浜くん来てたんだよ。」

38「巨さん登板なかったから！」

客「彼女できたんだね？」

38「えっ！？そうなんっすか？」

客「一緒に女の子連れてきてさ、マスターもびっくり！あの東浜くんが女連れてくるなんて！しかもえらい美人！個室行ったし俺は話してないけれど。聞いてないの？」

38「巨さん彼女当分いらないって言ってたよな？」

6「それは初耳だけれど…」

38「えー！俺も見たかった巨さんの彼女！！明日いじってやろーっ」

客「帰りは彼女さんまあまあ酔っていてさ、酔うと甘えたがりになるタイプなのかな。酔うと本音が出るって言うじゃん。」


6「甘えたがり…どんな子です…？」

38「なんだよ健太、そういうことは巨さんから聞けばいいんだよー」

客「黒髪ロングの子だな。うん。最初はつんつんしていて東浜くんに突っかかり気味な感じだったけどね。最後は誘ってるような目つきだったし抱きついていたからさ、ギャップにやられたんじゃない？東浜くんももう愛おしそうにしてるしさ！」

38「わーお！巨さんやるぅ！」

唯斗テンション高すぎ…

6「黒髪ロング…で甘えたがり…抱きつきがち…」



1人だけ身に覚えのある人が思いついてゾクッとした…。


その人は今日来れなかった俺らの仲間の彼女であって、巨さんの彼女では無いわけで…。


黒髪ロングって沢山いるからAちゃんとは限らないけれど。

あした唯斗が巨さんに聞いてくれてなんと反応するかだよね…。




あと心配なのは柊太。あいつ何も警戒していないから尚更怖い。最近Aちゃんとどうなのかくらいは聞いていいのかな？



Aちゃんだったとして、柊太にベタ惚れなのに巨さんと2人でバーに行く理由ないよね。


千賀が体調不良になった理由もAちゃん絡みかと思ったけれどそんな事ないよな。

6「明日巨さんに聞いてみてよ！」

38「言われなくても聞くし！」

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