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武「…ッマイキー君、どこだ?」
ハナガキはそんな春千代の行動を気にも留めず、話題を変える
…というかこれが彼にとっての本題なのだろう。
春「テメェに教える筋合いはねーなぁ…?」
『あっちまっすぐ進めば居ると思うよ〜。ガンバ!』
非協力的に話す春千代を無視し、俺はハナガキに対し友好的に接する。
武「!!ありがとうございます!!」
ハナガキは俺が言った方向に走って行く。
…間違えてはいないはずだ。
春千代がそこから来たのだから。
春「ってめぇ!!」
『…はるち〜〜…刀貸せ。』
もう、なんか面倒になってきたな。
春千代の気をそらすため、即興のあだ名で呼ぶ。
春「うっわ…鳥肌立ったわ…何お前。」
効果はバツグンのようだ。
地面に落ちている春千代の刀を拾い上げ、まじまじと見つめる。
『ん〜〜、切れ味悪くね??これ。』
刃こぼれがひどい。
どんだけ切ったんだよお前。
あれか??伊○助にでもなりてーのか??
あ待ってこの時代○滅なかったわ
むしろ前の世界で春千代が死んだときにもなかったわ。
『まいっか。』
自分の煩悩に蓋をし、仁海はそっと自分の首に刀を当てる。
それはさながら戦国時代の自決のようであった。
春「は!?お前…!!!」
春千代は驚き、止めようとする。
…遅いけどなぁ。
『ん、じゃね。』
兄弟の別れにしては粗末なものだが、
俺らの関係としてはこれで十分だろう。
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作者名:塩ラー | 作成日時:2024年1月5日 10時