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『なんで…ッ!!!真一郎!!!!!!!』
娘は泣き叫んだ。
どうやら男…真一郎の読みは間違えていたらしい。
周りの人間がどう自分を慰めたところで、何も変わらない。
天国はあるのだろうか。そこに行けば、会えるのだろうか。
女の弟は真一郎の弟の友人…真一郎の最後を目撃した男児である。
その弟ですら、真一郎の葬儀の際に急死した。
女には何も無い。
いや、実際真一郎の友人なら居る。だが、その友人とも連絡は取っていない。
あぁ…今度こそ確実に死ねるだろう。
真一郎の死んだ橋で
濁流にまみれて。
女は40代に入る頃だ。
約10年ぶりの再会、か。
そこまで彼を想い続けてきた自分の重さに苦笑しつつ、
轟音を奏で続ける川に飛び込んだ。
天国で会おう?真一郎。
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作者名:塩ラー | 作成日時:2024年1月5日 10時