. ページ8
.
別に､キミ自体は悪いことをしたわけじゃない｡
ただ､周りの環境や僕らの損失から､そうする外なかったんだ｡
優しいって､どれだけ単純で､虚しい言葉なんだろうね｡
__________________
.
三時間ほど､座っていた｡
まだだ｡死ねない。
愛おしい水の感触がまだ､来ない｡
そう思っていると､誰かが階段を駆け下がる音が聞こえた。
｢ここが『禁域』か？こんな奥まったところに隠してあるのに…見た感じ､特別なところはないな｣
くぐもった声が聞こえて､思わず立ち上がる｡
そこにいたのはリオセスリ､パイモン､空の三人だった｡
｢あら､来てしまったんですか｡公爵､開けてくださるの？｣
他人行儀になればなるほどに､隔てた壁の厚さがわかってゾッとする｡
｢A､今朝はどこ行ってたんだ？！｣
｢ちょっと待って｡僕らの知ってる彼女じゃない気がする｣
私は私のままなのに｡
まあ誤解してくれた方が丁度いい｡
｢ここにいるのは､神の眼差しをも受けられない唯の凡人ですよ｣
一つ､一つと扉が開いていく｡
三つ目が大きな音を立てて開いたその時､Aはゆっくりと歩きながら栓へ向かった｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 75人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マニ。(プロフ) - 頭痛さん» ✉️。はい！これからも頑張ってね！頭痛ちゃん！これからもファンの一人として応援してる！💝 (1月2日 16時) (
レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こっちの作品もとても面白い！！💝、最高尊すぎる…これからも頑張ってね！頭痛ちゃん。☺️ (1月2日 11時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：頭痛 | 作成日時：2023年12月3日 18時
