▽四章『記憶の中のカノン』 ページ17
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それから二日が経ち､今日は休日だ。
記憶が無くてもなんとかやれるようで､ここ数日は不自由なく過ごせている。
毎日誰かしら部屋へと来てくれており､一昨日はリオセスリさんとシグウィンさんが顔を見せてくれた。
私自身ははじめましての状態なので申し訳ない。
それと､飽きずに毎日通ってくれるのがリネさんだ。
会った時の話や､歌劇場での事件など､興味深いことを話してくれる。
｢僕が君と出会ってから変化が沢山あったよ。僕の心の中がこう…膨張したっていうか…｣
そう言うリネさんの顔はどこか遠い目で､なんだか淋しいような印象を与えた。
恋仲だったのかなあと勝手に考える。
記憶を失くす前のことは分からないけど､なぜだかそう思った。
｢この髪飾りは？｣
と稲妻の緋櫻毬を模った髪飾りを棚から取り出してリネへと見せる。
すると彼は無性に懐かしいといった顔をして言った。
｢会って数日のときにプレゼントしたんだ。どうしても何か記憶に残してもらいたかったから…｣
記憶を取り戻した時､リネさんはどんな反応をするのだろうか。
リネットさん､フレミネさん。ナヴィアさんやクロリンデさん､空さんやパイモンさん…｡
貴方たちにとって私はどんな人だったの？
一緒に暮らした家族､友達､相棒､恋仲…。
関係には絶えず糸が絡まりあい､やがて解けなくなる。
そんな糸を裁ち切ってしまった今の私はどんな存在？
自問自答しても答えは出てこない。
嗚呼､早く記憶を戻さないと､
貴方たちが悲しむ姿はもう見たくない。
胸に疼くやるせなさはもう感じたくない。
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マニ。(プロフ) - 頭痛さん» ✉️。はい！これからも頑張ってね！頭痛ちゃん！これからもファンの一人として応援してる！💝 (1月2日 16時) (
レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こっちの作品もとても面白い！！💝、最高尊すぎる…これからも頑張ってね！頭痛ちゃん。☺️ (1月2日 11時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：頭痛 | 作成日時：2023年12月3日 18時
