検索窓
今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:10,385 hit

5 ページ5

.






(なんだ今のは……)






重岡さんがくれたペットボトルのミルクティーは、ついさっき買ってきたばかりのようでホカホカ。

彼は、私がお礼を告げる間もなく、もう既に違う集団の輪に入って喋ってる。






ハッと我に返って、『神ちゃん』さんのいた方を振り返ったけど。


そこにはもう、彼の姿はなかった。






「……」







『神ちゃん』さんのかっこよさに、ときめいたり。


重岡さんのよく分からない行動に、戸惑ったり。





心臓に悪い何かが、この数秒のうちに沢山起こった。








‎*






7:15を迎え、学生それぞれがバスのトランクに荷物を詰め込み。

『全音会』冬合宿、ついにスタート。







観光バスにぞろぞろ乗り込んでいく人々。

知り合いも全然いない私は、当然一人で席に座る。




走行中、私は、外の流れゆく景色にただひたすら目をやっていた。



だけどあるとき。








重「はーい、今からマイク回すんで。

全員、一言ずつ自己紹介お願いします。




所属する団体名、学年、名前。

あとはやってる楽器とか役職名とか、適当に教えてくださーい」







バスのスピーカーから、重岡さんの声がして。


バスの真ん中辺りの座席に座る彼が、マイクに声を乗せて喋っているようだった。




今このバスに乗っている合宿参加者たちに、自己紹介をして欲しいとのこと。










重岡さんらしい。合宿を通して、色んな人たちと交流しようとしてる。すごいな。







……ていうか、自己紹介か。上手く話せるかな。



緊張で、少し体がこわばった。

6→←4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
171人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:mili | 作成日時:2023年1月5日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。