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朝義眞杜には双子の姉がいた。二人は生まれてからずっと一緒に行動を共にし、共に笑って、共に泣いた仲だった。タイプの違う双子だったが、それ故によく噛み合っていた。
銀腕に仲良く同時に入り、眞杜は戦闘の素質があったため戦闘機関に、姉は手先が器用であったため兵站機関に所属した。姉の明朗快活さとカラドボルグ職人としての腕は、銀腕の面々であれば誰もが知っている最高級のものであった。眞杜は姉のその腕を心から誇りに思い、そのカラドボルグによって一生懸命に戦っていた。
しかし、悲劇は突然にして起こる。
ドゥオデキムとの共同戦線の際、物資補給のため戦線に訪れた姉は、悪魔に惨殺された。
眞杜はそのことをはっきり伝えられたが、よく覚えていない。その後半年にわたる衰弱期間で記憶が混濁し、忘れてしまったようだ。今はしっかりと自立し、もとより高いポテンシャルを高め、訓練に励んでいるようである。
まあ落ち着いたと言っても、戦闘時には、はっきりとフラッシュバックするようだ。そのため情緒が不安定で、戦闘時には人が変わったと言われるほどに、怒りを露わにしているのである。
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作者名:松宮カナメ | 作成日時:2022年7月28日 1時