お姫様がトキメかない！ 【2】

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私「じゃあそー言う事で！」


『ちょっと！ 何処行くの！？』


私「勘弁して下さい！ これ以上何も食べられないです！」





やたらデカイキャリーを引っ張りあって盛大に揉めている...





JM《ヒョン？ 聞こえてます？？ Aがどうしたんですか？？》


JN『ごめんw 後で掛け直す』





割って入るのは体力を消耗しそうだし落ち着くまで暫く見守っていたら

引っ張られ過ぎて限界を超えたキャリーが真っ二つにパカンと開いてひらひらと宙を舞う洋服たち





私「やっばw マジか！！」


JN「笑い事だと思わないけど」


私「うわ！？ ......誰だっけ」


JN「そっか言ってなかったっけ、キムソクジン、 ジンオッパって呼んで？」





洋服を搔き集めるのを手伝いながら自己紹介、

「どうしてキムソクジンでジンオッパになるの？ 韓国的あだ名？」と首を傾げるAちゃんに「そうだよ」って立派な嘘を吐いて笑い掛ける俺を呆然と見つめる男性。





『七星Aさんと知り合いなんですか？』


JN『はい、仕事の関係で』





この人はさっきの大食い大会で司会をしていた人だな





『良かった！ この方韓国語が分からないみたいで、こちらの話を通訳して貰えません？』


JN『大丈夫ですよ、なんと伝えましょうか』





大方の予想通り、午後のワイドショーでAちゃんにゲスト出演して欲しいと言う話。





JN『どういった理由でですか？』


『え？ それはまぁ...SNSを賑わせる話題の人を...的な...』





実際はそんな友好的なモノじゃなくて、視聴率稼ぎに適当に弄りたいのだろう...

ドーナツ大食いだけでも話題性充分だと思うけど...

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