影山飛雄が憧れたセッター【HQ】

第28話 ( tukisima side ) ページ29

合宿最終日前日

山口から思いがけないことを言われてから僕は練習後、木兎先輩達4人に混じって自主練をしている。3日目から日向と灰羽も混じりAはアドバイスを言う役回りになり、その他で3対3のゲームをしている。ブロックに関しては黒尾先輩が色々教えてくれている。



御縁Aの存在は中学2年の頃に知った
同年代にこんな天才がいるなんて初めて知った時はこんな得してる奴もいるんだなと羨んだこともあった。

そんな御縁Aが烏野にいると知った時はびっくりとかそんなレベルじゃない。てかなんでこいつは今バレーしてないんだよと思っていたから近くにいるなら柄にも無く自分から聞きに行ってやろうとも思った。



まぁ、そんなことする勇気も無く入学式直後に知ってから数ヶ月。あまり気にすることなく過ごした…とは行かず、御縁Aの噂について沢山耳にした。


かっこいい

綺麗

女にモテる

女好き

チャラい

でも紳士的

頭が良い

運動神経が良い


数えきれない程噂があったんじゃないかと思う。



僕は直接話したこともない御縁Aについて色んな噂を元に人物像を頭の中で適当に作り上げていた。



最終的には色々恵まれ過ぎてる女好き？という人物が浮かんでいた。



まぁきっと、今バレーをしていない彼と僕は話すことなんて多分無いんだろうなと思っていた





でもそれは違った
彼は王様に引っ張られ体育館に現れたのだ。

王様…影山は入学式からずっと諦めることなくAをバレー部に勧誘していたらしい
はは、さすがバレー馬鹿の王様



初めて彼の口から聞いたことは彼の名前、自己紹介だった

彼の声は悲しい程に美しい声そんな声だった

容姿も儚げな…柔らかい感じの美貌で白く透き通った艶めかしまでに美しい顔

それとは対照的に制服の着崩し、耳には数個のピアス。一般的に制服を気崩し＋ピアスは不良っぽい男子高校生と見られがちであるが、Aに関してはそれはさえも彼を引き立たせているかのように感じる。


何なの、御縁Aとは本当に人間が生んだのかと思ってしまうほど何もかもが計算しつくされていたんだ。




貴｢…月島君、どうしたの？｣





そう言いながら僕の顔を笑顔でのぞき込む


彼の笑顔はパッと見の印象では思うことのない少年のように無邪気に微笑むのだ









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月島君サイドという名のAさんの細かいイメージ

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