04 佐藤side ページ4
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佐藤side
『よろしくお願いします』
そう言って深々と頭を下げる目の前の少女
まるで10歳とは思えないほど礼儀正しく心が強い子だ
両親を亡くしたばかりの幼い子が編入試験を通過するとは思っていなかったが
教え子の子供だということをすっかり忘れていた
すると、小さな体がこちらへと向かってきて攻撃を仕掛けてくる
それをヒラリヒラリと躱し、腕を振りかぶり小さな体を吹っ飛ばす
子供だから、というのは殺し屋の世界では通用しない
彼女が本気で向かってきているのだから私がそれに答えないのもフェアじゃないでしょう?
「軽いわねぇ、ちゃんと食べてるの?」
そう私が言うと悔しそうに舌打ちをし、また立ち上がって向かってくる
次は右手にラケットを持っている
それを振りかぶり私の頭にぶつけようとするがそれを軽やかに受け止める
「まだまだ甘いわねぇ」
パシッと腕を掴み、もう一度体をふっ飛ばした
、、、、、、、はずだった。
体がガクンッと傾き、振り向くと空中に体を浮かべながら
私の服の袖を掴んでいた
この子──────────
私との戦闘で着実に学習してる……!
まだ粗いけど、、、「類稀なる殺しの才能」がある。
無駄のないルート……
殺しの動きを感覚で理解してるのね
現役時代を思い出すわ
この子、この短い時間できちんと成長している
なんて……
なんてひたむきなのかしら……!!
…………若さに当てられてついうっかり……
殺してしまうところだったわ
「Aちゃん……だったかしら」
『は、はいっ!!』
「貴方、とんでもなく目がいいのね
殺しのルートがとっても的確でしたよ」
『あ…ありがとうございます!!』
「でも素質だけでは上にはいけないのよ
隙が見えたらすぐ飛びついてしまうのも危険だわ
スポーツなんかもそうなんだけど、感覚の鋭い人ほど細かいフェイントによく引っかかるのよ
でも敵の懐に飛び込む勇気とバネは素晴らしいわ」
『…………』
「それに貴方、早死にするタイプだわ
せっかく遺してもらった大切な命、無駄にするつもり?」
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ツバキ(プロフ) - うわ〜!!!!最高です!!応援してます!!更新頑張ってください!!! (4月9日 9時) (レス) @page31 id: 340cc653a8 (このIDを非表示/違反報告)
らんしゃむ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (3月31日 13時) (レス) id: 03fdc2a2a5 (このIDを非表示/違反報告)
すとろべりー(プロフ) - あゆなさん» あゆなさん!コメントありがとうございます😭💖そう言ってもらえてとっても嬉しいです!!これからも更新頑張ります✊💞 (3月9日 12時) (レス) @page31 id: 1ae8aefe55 (このIDを非表示/違反報告)
あゆな(プロフ) - いつも楽しく小説を読ませて貰ってます!素敵な小説をありがとうございます✨ (3月9日 10時) (レス) id: adeb6205d6 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ(プロフ) - すとろべりーさん» はい!あのすとろべりーさんのボードに返事送りましたのでボード通知来てると思います!ボード返事待ってますね。すとろべりーさん☺️ (3月6日 15時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すとろべりー | 作成日時:2024年3月6日 15時