もう１人のチーフドクター (ページ2)

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第１話ページ2

MER試験運用が始まって数日、MERの待機場所では先日起こった祭り会場での出来事を纏めたカルテや書類を音羽が作成していた。

喜｢それって祭り会場のやつですよね？書類作成ならまだしも何故カルテなんて作っているんです？｣

音｢明日からチームに加わるAさん用です。MERが発足して今までに起こった事件全ての情報をできる限りでいいので纏めて欲しいと上に連絡があったそうなので｣

冬｢A先生は確か先週までアイスランドで医者をしていたんですよね？医療の最先端をいくアイスランドの技術を持つ人が加わるなんて凄く心強いですよね〜｣

蔵前｢MERに加わるのは嬉しいけど、アイスランドでの技術を私たちがサポートできるのかな？｣

弦｢頑張ってやるしかないですよね...｣

冬木先生とは対照的に蔵前と弦巻は不安そうだ...

徳｢Aは技術は凄くても人見知りなところと自身の評価がめちゃくちゃ低いんです。人見知りマジで激しいんでそこは皆さん声掛けてあげてください！あ、オペとかしている時はマジで別人級にコミュニケーション取れますけどね！｣

学生時代からの友達だと言っている徳丸は彼女の性格上、初対面の人と話すのが苦手な事を知っている為、フレンドリーな人が多いMERチームにそう呼びかけていた。

その時

ﾋﾞｰｯ!!ﾋﾞｰｯ!!ﾋﾞｰｯ!!

━━━━━都庁危機管理対策室から伝達。豊島区南池袋1-28-2、池袋PARCOにて大規模な火災が発生！！多くの人が負傷している模様！要救助者の人数は不明！大規模医療事案と認定！TOKYOMERの出動を要請する！

喜｢MER了解、出動します｣

喜「気道熱傷とCO中毒が多い事が予想されます。挿管セットと酸素ボンベを多めに持っていきましょう」

全-音｢はい！」

喜｢彼女を気持ちよく迎え入れる為、頑張っていきましょう！｣

喜多見のその言葉を聞きながら、全員が乗り込んだERカーが現場に向けて走り出した。