【H×H】俺の姉貴とその日常 4 【ゾルディック家】 (ページ6)

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143.協力プレイページ6

『ノックノック。我が弟、ミルキよ。仕事どう？』
「うげ、珍しいな。姉貴がノックして来るなんて…」

あの武器商人からの依頼を受けて早一週間。
武器商人は私の要求の通り弟ミルキに、先に5億ジェニーを支払った。

私は殺しの仕事専門。
殺しを実効に移すまでの調べは弟、ミルキの仕事だ。

我々兄弟はこうやって助け合ってきた。
今回もまあ、そういうことだ。

「安い仕事だよ。これで5億貰えるんならね。でも、姉貴にとっちゃ安い仕事ってわけじゃ無さそーだな。

武器商人の要求ってさ、要は

〝違法に武器を流す為の計画を記録したデータが、コンピュータから盗まれたからそれを盗んだ野郎を殺してくれ〟

ってことだよね？」

『まあ…そうね。』

「姉貴、なんでそんな仕事受けたんだよ。らしくないなぁ。ズズズー

下手したら、国から目ェつけられかねないぜ？」

コーラをストローから音を立ててすすりながら、ミルキがそう言う。

『国から？』

「そ。だって、今回の仕事が成功したらさァ、武器を違法に流すルートを確保するのに手を貸したのも同じだろ。そんなの、戦争の勝敗に協力したも同じだ！」

声を上げ、私にそう訴えてくるミルキをよそに、私は笑った。

『ふふふ、そんなの。興味ないわ。』
「なっ、興味ないって！」

『私は殺し屋。A=ゾルディック！
恨みを買うのには慣れていますからね。』

胸にポンと手を当て、そう声高らかに言って見せれ
ば。

「…俺、どーなっても知らないぜ。」

と、冷めた目が返ってくる。

『で？あの武器商人の大切な文書は今、いずこへ？』

「武器商人の、その文書を保管してたとかいうコンピュータに侵入したハッカーを特定するのは成功したぜ。

だけど、問題は、その盗まれたデータを今運んでいる奴。」

『どんな奴なの？』

「それがさァ。ハンターっぽいんだよな。」
『ハンター？べつに驚く事じゃないわ。汚れ仕事をしてるハンターは山ほどいるでしょ。』
あたしもそうだし

「忘れたのかよ、姉ちゃん！俺はハンターサイトには侵入出来ない。リスクが高すぎる！」

『5億ジェニーなのに？』

「5億払われても渡りたくない橋なんだよ！」

「んの代わり！そのハンターの特定は出来なくても、今の居場所はおおよそ分かった。」

『なんですって？』

「パドキア。この国の中にいる。」