【H×H】俺の姉貴とその日常 4 【ゾルディック家】 (ページ3)

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140. K.G. ページ3

『お待ちしておりました、ミス。』

K.G「あら、ミス・ゾルディック！
わざわざ貴女本人に迎えていただけるなんて！」

翌日、午後9:00。

予定ぴったり、試しの門に、

例のK.Gを名乗る女が、

ボディガードと共に現れた。

ロングヘアを一本の三つ編みに結い、

スーツを着たその女は、50代くらいに見える。

社交的な女で、私を見るなり笑顔を向けては、軽く抱擁を交わした。

『それでは、仕事内容をお伺い致しましょう。
執事室で伺います。』

K.G「ええ！」

両手をパンッと合わせ、明るく笑って返事するK.G。

ボディガード「·····」

隣のボディガードは無表情だ。

ボディガードというか、私兵という感じだった。

背中にライフル銃を背負い、武装している。

フレンドリーに見えて、我々を警戒しているらしい。

警戒するなら、なんでうちに依頼なんてするんだか。

試しの門を見上げては〝おお！〟と声を上げて興奮している女。

私は彼女を冷たく一瞥してから、

門を開いて彼女を執事室へ先導した。

──────────────────

執事室の隅にある、談話室にて。

中央にテーブルと椅子が置かれただけの質素な部屋。

私はK.Gをそこに招き入れた。

ゴトー「それでは、ごゆっくり。
何かありましたら、私は扉の前に立っておりますので。」

ボディガード「·····」

静かに扉を閉め、ゴトーが部屋から出ていく。

彼女のボディガードとゴトーは部屋の外へ。

K.Gと私、2人だけのプライベート空間である。

相手がK.Gなんてイニシャル紛いの匿名で名乗ってきてるあたり、恐らく極秘なビジネスの商談だ。

これくらいしないと。

K.G「あの執事の·····ゴトーさん？
すごくコワモテですことね。ふふふ、」

のくせにヘラヘラとしている女依頼人。

·····調子狂うな。

『はぁ·····で。仕事の依頼とは？』

K.G「ふふ、貴方って、せっかちなのね。
パドキア人(パドキアン)って、皆こうなの？」

女はイラつく私を他所に、

紅茶を飲み、呑気にそう答えた。

『私も暇ではないのでね。で、仕事は。』

私を余計に腹を立て、女に要件を催促する。

私が睨んでもため息をついても、

女は笑っていた。