【H×H】俺の姉貴とその日常 4 【ゾルディック家】 (ページ8)

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145.受けて立つ！ページ8

『まず、武器商人から武器流通ルートに関する文書を盗みたい人物Aが居て。

そしてAはハッカーと、ハンターを雇って。

そしてハッカーは武器商人のコンピュータからデータを盗み。ハンターはそれをAの元まで足で運ぶ。ネットで送信してデータの受け渡しなんかしたら、他者の目にも晒される危険があるから。』

『だけどハンターはヘマをした。
保護もちゃんと成されていないパソコンを利用したから、ミルキという第三者からのアクセスを許してしまった…』

「そ。なんか不満？」

ミルキは呑気に近くの棚に手を伸ばし、あたらしい菓子の袋を開けた。そんな彼を他所に、私だけが合点の行かないそれに思考を巡らしていた。

不満に決まっている。

そんな大役を任せるハンターをハンターサイトから斡旋(意/雇う)するなら、ある程度の実力があるものに依頼するに決まっている。

そんなハンターが、ヘマをするなんて思えない。

私は…誘われているんじゃないか？
その、ハンターに。

「捕まえてみな♡」とでも言わんばかりの、私への挑戦にすらとれる。

嫌な予感がする…

いいわ。受けてやる。その挑戦、受けてやるわよ。

『よし。ミル。そいつを待ち伏せするには、A国にいつ着くようにすれば良い？』

「そいつが予約したパドキア→A国の飛行船の出航は明後日だよ。だから、今日の夜の便に乗れば十分待ち伏せは出来るけど…」

明後日…やっぱりだ。

本来、速さとは運び屋の命。

なのにこの国を出るのは明後日と来た。
まるで私を誘い待つかのようなゆっくりとしたスケジュール。

『今日の夜の便で先にA国に行って待ち伏せする…と言いたいところだけど。』

『そのハンターが乗るっていう、明後日の飛行船に乗ることにするわ。飛行船内で殺る。予約しといてくれ。』

ミルキ「ひっ、」

ミルキ「ちょ、殺気！姉貴殺気やめて！！」

荒々しくミルキの部屋の扉を開き、外へ出る。
ふぅ、とため息をついて、私の中の虎が唸りを上げた。

『このA＝ゾルディックに勝負を挑むってことが、どれほどのことか思い知らせてやるわ…！！』