63.朝食と誘い ページ19
室内に戻り、薄暗い食堂に
入ると、やはり誰の姿も無かった。
自分の服の擦れる音だけが聞こえる。
天空闘技場とはかけ離れた静寂の広がる
我が家。
なんだか落ち着かない。
どうやら本当に、私以外の家族は食事
を済ませたらしい。
帰ってきてから目にしたのは庭で遭遇した
ゼノ爺と、真っ先に迎えに来た母だけ。
『せっかく帰ってきたのに、弟達から
おかえり も無いなんて。』
執事が手際よく私の目の前に食事を
運び、並べ始めるのを見つめながら、
私はボソッとひとり呟いた。
「じゃあ、おかえり。」
『きゃ！』
後ろから突然声が聞こえたかと思うと、
その人物は両手を使い、後ろから私の目
を覆い隠した。
「だーれだ。」
無機質な声が耳をつく。
聞きなれたあの声だ。
『…イルね。』
手が解かれ、私は後ろを振り返る。
そこにはやはり、弟 イルミが居た。
『ねえ、�狎筬畛箸辰討拭�』
イルミ「うん。」
『やっぱりか。脅かさないでよ。』
イルミ「人を幽霊みたいに驚かないで
くれる？」
そう言うとイルミは私の隣の席についた。
足を組み、頬杖をついてこちらを見つめ
てくる。
『イルもまだなの？朝ご飯。』
イルミ「いや、違うよ。姉さんだけ
だよ、食べてないの。
カルトは拷問訓練 始めたし
ミルキは相変わらず部屋にいる。」
『じゃあ何しに来たの』
イルミ「�狡錣呂�かえりも無いなんて��
って言ってたのは姉さんだし、
別に兄弟が話すのに理由なんて
要らないと思うけど？」
…正論だ。私は言い返せず、ティーカップ
に注がれた紅茶に目を落とす。
水面にユラユラ映る自分と目があった。
イルミ「…本当、紅茶好きだね。」
イルミ「まあ…そうだな。強いて理由を作るなら姉さんを誘いに来た。」
『誘いに？』
私の問いに、イルミはコクリと頷く。
イルミ「A姉さん。１週間休日取った
んだよね？まだ、休みは2日あるはずだ。」
イルミ「オレと久々に、出かけない？」
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杏(プロフ) - 萌伽(/・ω・)/さん» わぁ(^^)読んでくださってありがとうございます！ (2018年4月23日 23時) (
レス) id: 884d6b5516 (このIDを非表示/違反報告)
萌伽(/・ω・)/ - おんにいいぃぃぃぃぃいああ(( なんでこんなにすごいとよ() ('-' ) (2018年4月23日 15時) (レス) id: a230e5531a (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - しゃるなあくさん» ありがとうございます！これからも宜しくお願いします(^-^)/ (2018年4月7日 17時) (レス) id: 884d6b5516 (このIDを非表示/違反報告)
しゃるなあく - やば、おもろ（≧∇≦） (2018年4月7日 15時) (レス) id: 3513cc92b6 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます！！嬉しいです(^^) (2018年4月3日 8時) (レス) id: 884d6b5516 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏 | 作成日時：2018年3月14日 21時
