27.隠し玉(貴方side) ページ29
貴女side
盗賊2「な…、…に…」
『こっちの隠し玉のこと、言って
無かったね。』
私に振り降ろされた盗賊の剣。
それは私に届くことはなかった。
剣を振り下ろした彼の胸は、無残にも
私の手よって貫かれ、心臓は抜き取られた。
盗賊1「い、いつから気づいていた…」
『ん？』
私は止まった心臓を放り投げると、
未だに尻餅をついた体勢のまま硬直
している方の盗賊を見つめる。
私に剣を振り下ろした方の盗賊といえば、心臓が抜き取られ、すでに絶命している。
『ああ、この人が私の後ろで生きていたこと？』
目の前の盗賊は怯えた瞳で
私を見つめ続ける。
『そうね。あなたが 隠し玉云々
言ってる時にはもう気づいてた。』
盗賊1「なっ…」
私は彼にゆっくりと近づきながら、
ガラス玉に念を込める。
『じゃあね』
額に向かってガラス玉を直進させると、それは銃弾のごとく、盗賊の額を貫いた。
『…ゴメンなさい。
ターゲットに慈悲はかけるなって、親に
教えこまれてるんだ。』
私は静かに目を瞑り黙祷する。
父やイルミには、この行為自体いつも
辞めろと言われるのだが、
私は霊魂は信じる派だし、
自分が殺めた人にくらい敬意を払いたい。
「A姉様」
カツカツカツカツ…と下駄の音を響かせこちらに歩み寄ってきたのはカルト。
『終わった？』
カルト「はい、たった今。」
カルトは私の隣に立つ。
『カルト、盗聴なんて悪趣味だよ。』
私はそう言って、自分の肩に張り付いている紙切れを指でつまみとる。
カルト「！」
カルトはバレていたなんて、
という顔で私を見つめた。
『まあ、良いけどね。』
カルト「…姉さんにはかなわないな。」
カルトはポツリと、そう呟いた。
────────────────────
作者より↓
戦闘シーンが続き、退屈かもしれません。
読者の方々には申し訳ないのですが、
もう少々お付き合いください。
この戦いが終わったら、また
ゾルディック家でのほのぼの(？)
とした日常を入れていきたいと思います。
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杏(プロフ) - 凛さん» 本当ですね。ご指摘ありがとうございます！修正させて頂きます(^^) (2018年3月13日 16時) (
レス) id: 884d6b5516 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 35話目のタイトル、内容共に『気まずい』が『気まづい』になっていますよ (2018年3月12日 23時) (レス) id: 43e7e5560e (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - オレンジさん» ありがとうございます(^^) (2018年3月7日 20時) (レス) id: 884d6b5516 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ(プロフ) - そんな嬉しいこと言わないで下さいな 毎日更新ありがとうございます!! お疲れ様です! (2018年3月6日 21時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - オレンジさん» オレンジ様の応援あってです！有難う御座います！これからも頑張ります(^^) (2018年3月5日 16時) (レス) id: 884d6b5516 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏 | 作成日時：2018年2月28日 19時
