アイマスク ページ10
「なにがあったんだ、総悟」
目を開くや否、開口一番に聞こえた声は胸糞悪い声だった。
声の方に目線を送れば、柱に寄りかかるようにして声の主はそこに居た。
声の主――土方コノヤローは一枚の封筒を俺に見せる。
その封筒の中央には女らしくねェ、達筆な字で辞職願とだけ書かれていた。
「こっちが聞きてェでさァ」
身体にはきれいに包帯が巻かれた後。
傷は痛み動けなくはあるが、命に別状はないみたいだ。・・というより、あいつがそのように攻撃をしたのだ。
「クソッ」
舌打ち交じりに床を拳で殴りつければ、その動作だけで傷が痛んだ。
そんな俺の様子を見て、土方は煙草を一服してから言う。
「昨夜、何があった」
「ンなこと聞くのはヤボですぜィ。・・ま、だいたいアンタが想像してるようなことが起こったとでもいっときやしょうか」
その答えに、土方はそうかとだけ呟いた。
奴もおそらく早い段階で気づいていた筈だ。
襲撃の事後処理で確信を持ったはずだ。奴らの中にはAと同じ烏の刺青を入れた見てくれだけを攘夷志士と見せかけた天導衆が交じっていたのだから。
奴が俺を殺しはしなかったものの、動けない状態にしたのはおそらく俺がAを追わせないためだろう。
「上司になんつーことしてくれんでィ」
アイマスクをずらすと暗闇が広がった。
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神阿(プロフ) - ☆MARIN☆さん» 返信遅くなってしまいすみません!ありがとうございます!ご期待に添えますよう頑張ります! (2016年7月10日 22時) (レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
☆MARIN☆ - 続編おめでとうございますっ!亮太くんも仲間入りして、より一層楽しみです♪更新頑張ってください^^ そして1コメGET! 嬉しいです★ (2016年7月1日 20時) (レス) id: 8824379efa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2016年6月30日 18時