形勢逆転 ページ16
身体が軽い。
仲間が居ると言うのは、こんなに心強いものなのか。
私は、ずっと一人だった。
裏切った仲間を斬る。もちろん、ほかの奈落がしているような潜入なんかも容易かった。
唯一の友達もこの剣で斬った。それが私の仕事だった。
でも今は、心から思う。――守りたい、と。
しかし、数はやはり奈落が圧倒。私たち三人は一見不利のように思われたのに、
私に刀を突き出したまま、突然目の前でバタリと倒れた奈落。
それは、私の目の前だけでなく、バタリバタリと私たちを圧倒していた奈落の烏たちは落ちていく。
視線を巡らせれば見えたのは、黒い隊服にこそ身を包んでいないが、見覚えのある・・なんてものじゃない。
毎日生活を共にした、
「真選組・・?」
「ったく、手間かけさせやがるぜ」
鼻奥にツンと広がる煙草のにおい。
「土方さんッ!?どうして・・」
「どうしてもこうしてもねェよ。コイツらがてめェのために行くって聞かねェもんだからよ。しまいにゃ有給なんざ取るって言いだした。」
これには朧も、舌打ち。
形勢逆転とはまさにこのことだ。
斬っても斬っても減らないと思われていた烏たちは、真選組の登場により次々と数を減らしていく。
「真選組と殺り合ってまで、この戦に価値はない。撤退だ」
遠くから静かに聞こえた撤退命令に、生き残った烏たちは、次々と崖から飛び降り消えて行く。
「次に貴様と会ったときは、命はないと思え」
そんな捨て台詞と共に、朧もまた闇の中に消えて行った。
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神阿(プロフ) - ☆MARIN☆さん» 返信遅くなってしまいすみません!ありがとうございます!ご期待に添えますよう頑張ります! (2016年7月10日 22時) (レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
☆MARIN☆ - 続編おめでとうございますっ!亮太くんも仲間入りして、より一層楽しみです♪更新頑張ってください^^ そして1コメGET! 嬉しいです★ (2016年7月1日 20時) (レス) id: 8824379efa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2016年6月30日 18時