何も救えない ページ13
シャンシャン、と静かな鈴の音が聞こえソイツの足音が止まる。
毒が回ってきたのか思うように体が動かない。亮太を追いかけようとしても、足も言うことを効かない。
「次はお前だ」
抜けずに転がった私の刀を拾い上げ、鞘を抜く朧。
――私は何も救えない。友達を殺して逃げだして、結局何もできないまま、死んでいく。
カチャリと冷たい金属の音。そして私が長年使い続けた、仲間を斬り続けた刃が私に向けられる。
しかし、
__ズダダダダン
突如響いた銃声に、バタリと人の倒れた音に、朧は振り返った。
「待てェェェエ!!!まだ、終わってないアル!!」
「ワンワンッ!!」
傘の先端から出る煙、見慣れたチャイナ服。
その隣に居る白い大きな犬の背中に乗っているのは、先ほど落下したはずの小さな身体。
「まだ、終わってないアル。・・お前の守りたかったモノはまだちゃんと、ここにあるアル!!!だから、立てエエエAッ!!!」
毒が回り、ぼんやりとする頭に直接響く大きな声。
薄暗かった空に突如差し込んだ光。
「なんだ、貴様は」
「万事屋銀ちゃん、従業員――」
「神楽、ちゃん・・」
風に揺れたお団子は勇ましく見えた。
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神阿(プロフ) - ☆MARIN☆さん» 返信遅くなってしまいすみません!ありがとうございます!ご期待に添えますよう頑張ります! (2016年7月10日 22時) (レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
☆MARIN☆ - 続編おめでとうございますっ!亮太くんも仲間入りして、より一層楽しみです♪更新頑張ってください^^ そして1コメGET! 嬉しいです★ (2016年7月1日 20時) (レス) id: 8824379efa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2016年6月30日 18時